人妻の気紛れで自堕落な生活

人妻の夜遊びとか不倫とか時々仕事とか

セックス三昧じゃ嫌なの➂

不倫に何を求めるかは人それぞれ。快楽だけを求めるのもアリだし、セックスを探求する関係性も全然OKだと思ってる。

ただ私は愛したい。だからセックスだけの関係では続けられない。

それが男にとって演技でもお遊びでも構わない。私にとってその一瞬は、純粋で尊い時間だから。私が愛を注ぐ男との貴重な時間、それが私の不倫の定義。

 

 

jurinrin.hatenadiary.com

 

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この続き。

 

愛してるからって、男のために私が私を雑には扱いたくない。私の望みは伝えるし、それに応えて欲しい。お互いに我慢して続けたくはない。我慢しなきゃ続けられないなんて不毛な関係は、どのみちダメになるんだから。

だからダメになるのを覚悟してLINEした。そうしなきゃ、いずれ私から去ることになる。永遠なんか存在しない。だけど今はまだ別れたくない。色んな気持ちが交差する。考えるとまた泣けてくる。

 

寿クンからの返事は、今日のデイユースのホテル近くの、あるアトラクションに一緒に行こうって提案だった。私のLINEを読んで、どこかに連れ出さなきゃいけないと焦ったんだろう。

前からその提案してれたらこんなLINEを送らなかったし、今朝このLINEの返事でそれって、私には‘‘後出しジャンケン‘‘に感じて不愉快だった。それに今日は待ち合わせが午後であまり時間が無い。いつもは朝から夜21時近くまで一緒だから、ホテルに籠りっきりが嫌だと言ってるのに。

今日は中途半端な時間だから、ランチは私が作って持参する約束もしてた。それなのにアトラクション…その場凌ぎにも程がある。静かに怒る私。

後で聞いたら、そのアトラクションは前から気になってたし、私が以前やりたいと言った事があって、どこかのタイミングで連れ出そうとは思ってたとの事。でも今日の朝の提案じゃないだろ…とちょっと叱った。

 

アトラクションは行かない。今日は時間も無いから無理に予定入れないで。そうゆう問題じゃない。

 

わかった。確かに今日は時間がないよね。予定通り行くのでよろしくお願いします。

 

待ち合わせの駅には、私の方が少し早く着いた。ここで待ち合わせるのは何度目だろう…ぼんやりと思う。もしかしてこれが最後の待ち合わせなのかもしれないなぁ…とも思う。

もう少しで出会って1年、今まで喧嘩も無く穏やかに付き合って来た。私は誰とも喧嘩するタイプではないけど、寿クンが拗ねる度、逆に私が拗ねる事できればどれだけ楽だろうかと思ってた。そうゆう気持ちは無自覚に、チリツモでいつか大きな障害になるのかもしれないな。

 

改札に向かってくる寿クンを見つけて、思わず涙が零れる。やっぱり顔を見ると好きな気持ちが溢れちゃう。全然タイプでもないしイケメンでも無くて、何でこの人が好きなんだろう。

「りーちゃんお待たせ。やっぱ目が腫れてる?」

 

「寿クンのせいだから」

 

普段通りに話してるつもり。でも特にLINEの内容にはお互い触れない。

ホテルにチェックインして、ホテル内のコンビニで飲み物を買ってお部屋へ。飲み物を冷やしたりポットでお湯を沸かしたり、テーブルをセッティングして、黙々と食事の準備。

 

ふと、窓の外に気を取られて立ち止まったら、後ろから抱きしめられた。

 

「りーちゃん、ごめんね」

 

温かい体温が身体を伝わる。

ポロポロと涙が零れる。泣きたくない。こうゆう時泣くのは卑怯だから。

でも涙が止まらない。

 

「言ってくれて良かったよ、俺全然わかってなかったから。そのままなら、りーちゃんがフェイドアウトしちゃうとこだった」

 

「私、ずっと言ってたよ」

 

「うん」

 

「寿クンが聴いてくれてなかっただけだよ」

 

「うん、ごめん」

 

「ずっとずっと、私言ってたのに」

 

「うん、ごめんね」

 

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Photo by emma valerio on Unsplash 

寿クンも涙目になってた。二人で抱きしめ合って泣いて、ただ暫くお互いを感じ合ってた。

 

「俺、恋愛経験なくて、りーちゃんにばかり負担をかけてごめんね」

 

「そうゆうことじゃない。私がどれだけ愛してるか、寿クンは全然わかってない」

 

「うん、わかってなかった」

 

「私がどれだけ無理してるか、ホントにわかってないよ」

 

「そうだね、俺は自分の気持ちばかり言ってた」

 

「どんだけ愛されてると思ってるの?私は寿クンを幸せにしたいんだよ」

 

「うん、うん…俺も。俺もりーちゃんを幸せにしたい。だからお出かけもしたい」

 

「セックスだけじゃ嫌なの。同じ体験や感動して、ちゃんと記憶を残したいの。身体目当てだとしても、そこは私の希望を叶えて!最初に約束したはず」

 

「身体目当てじゃない」

 

「でも身体も好きでしょ?」

 

「りーちゃんの全部大好き。愛してる」

 

「私の方がずっと寿クンのこと、愛してるんだよ」

 

「俺だって…」

 

「いや、全然足りてないから。私の足元にも及ばないから!」

 

「そうかもしれない、でも追い越せるように頑張る」

 

「うん、頑張って」

 

なんだか、話してるうちにだんだん可笑しくなって、いつの間にかお互い笑顔になって、そうしてギュッと抱きしめ合って。これで仲直り。私もごめんねって言いながらキスされてた。もう一度ギュッと抱きしめ合う。

 

「7月に旅行に行った次のデートが雨で、それからお出かけしてなかったんだよね」

 

マメな寿クンは、デートの記録を写真付きでアプリの日記に非公開で収めているらしく、その後のデートがどこだったのかを語ってる。私にとっては毎回同じデイユースでも、彼にとっては毎回違うことだったのかもしれない。

だとしても、私は私の願いを叶えてあげたかった。だから話せてよかった。

 

寿クンは、人生で私以外に付き合ったのは今の妻しかいなくて、その妻は独身の頃からあまりセックスは好きではなかったらしい。だから寿クンは性に奔放な私にどハマりしたんだと思うし、朝から籠ってセックスすることが、彼にとっては新しい体験でアトラクションだったのだろう。自分自身のモノも何度も勃つとは思ってなかったらしいから、男としての自信も持てたのかもしれない。若い頃に散々セックスを追求し、堪能してきた私とは経験値が違うのは理解してる。

きっと彼は自分でも知らない自分の一面に出会ってるんだと思う。まだ性愛無しに愛を語れない段階。ちょっと遅咲きな上に私が開花させちゃったので、私の責任でもあるけど…

 

いつか私がセックスをしなくなったら、その時は男達は私の前から去るのだろうか。

その時は、私は愛し愛された記憶を辿りながら、その先の人生を丁寧に生きよう。

そのためにも私は、男達とのセックス以外の体験と感動が欲しいと思う。記憶がベッドの中にしかないのは淋しいから、一緒に季節を巡った、その場所と思い出を大事にしよう。そうしてそれらを反芻しながら老いる。なんて甘美な魅力。

 

冬になれば寿クンと出会って1年が過ぎる。

恋愛に長さは関係ないけど、やっぱり私は一緒に過ごした月日が長いほうが好き。そうして男との思い出を、一人ずつ心のアルバムに閉じてる。

あとどれくらい寿クンと一緒にいられるかわからないけど、彼を愛するように自分も愛したいし、二人とも幸せで在り続けたい。心からそう願う。

 

寿クンと仲直りして、いつも通りに夜まで一緒に過ごして、これからのデートの事を話し合って。もう一度旅行はリスケして行くことにして、次のデートも少しお出かけすることになった。

セックスは大事なコミュニケーションだし、不倫とは性愛無しでは始まらないだろう。それでも私は心を繋げたい。そうして大事な男達との思い出の場所を、老いた最後は一人で巡りたい。

 

この歳だからそう思える。きっと私より若い人にはわかんないだろうな(苦笑)

でもね、この密かな願いを、私は私のために叶えてあげたい。老後の楽しみのためにも…(本気!)

 

『セックス三昧じゃ嫌なの 完』

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