人妻の気紛れで自堕落な生活

人妻の夜遊びとか不倫とか時々仕事とか

相思相愛

寿クンと久しぶりのデート。

約束はするんだけど、寿クンの仕事都合で二転三転して、ずるずると延期。

最初は梅を見に行く予定が、もう梅の時期でもないし…となり、寒桜を二人で見て、その後昼飲みのメッカで乾杯してお籠り、というプランに落ち着いた。ソメイヨシノはまだ少し早かったけど、枝垂桜も綺麗に咲いていたし、お天気だったし、寿クンの念願だったメッカでの昼飲みも出来た。それに何より、いつもよりたくさん話せた。

 

私は知ってたけど、偶然去年の同じ日もデートしてた。でもそんなこと言い出すのも何だか気持ち悪いかなぁって思って黙ってたんだけど。

 

「去年の今日もデートしてたよね、北関東に梅を見に行って、結構散っちゃってたよね」

 

突然寿クンが言い出した。

 

「え、覚えてた?私も同じ日なの気付いてた。寿クンがホワイトデーにこれ、くれた日」

 

胸に付けていたネックレスを持ちあげて見せる。もうあれから一年、あっという間。

 

「付けて来てくれたんだね、ありがとう。去年次のデートは遅咲きの桜を見に行ったよね。あの時俺のお誕生日にケーキを買ってくれたの。●●●ってお店だった」

 

「えーお店の名前も覚えてるの?来月は寿クンの誕生日だもんね、来月はどこ行こうかな?なんだか今年は梅のタイミング逃しちゃって桜には早いし、なかなか私達ベストなタイミングでお花見できないね」

 

「でもその方が満開をイメージして楽しい。人も少ないし、りーちゃんの顔も良く見える」

 

会えば全て赦してしまう、リスケが続いたことも、なかなか会えなかった事も、色々不満だったのにどうでもよくなる。会えるってすごいパワーだな。

 

「何度も予定を調整してもらってごめんね。俺、多分4月から異動になると思うんだ。それで今、前もって色々済ませてて…」

 

「異動になったら忙しいね」

 

「うん、今の部署が楽だし長かったから、またジョブローテーションで新人になっちゃう。でもね、時間は絶対作る。りーちゃんと会えないことは絶対ないから」

 

こうゆうとこの勘は鋭いんだよね寿クン。私は何も言ってないんだけど。

きっとリスケの事ちょっと根に持ってるのも分かってるし、異動したら要領の悪い寿クンが時間を作れなくなるんじゃないかと思ってるのも見抜かれてるかも。

 

「でも無理しないで、私が寿クンの近くに行っても良いし、週末会える日をお互い調整しても良いし」

 

「大丈夫、普通に休みは取るから。りーちゃんと会う事は俺にとっても大事な事だから」

 

基本的に有休を取ってデートする男は嫌いなのだけど、寿クンは消化しきれない有休があると言うし、週末は実家の手伝いがあるらしいのでずっと甘えてた。それにしても有休取りすぎで最近は気にしてた。私達のデートスタイルも、一度見直さなきゃならないかもしれない。

 

手を繋いでお散歩しながら桜を見て、一緒に写真を撮って、寿クン念願のメッカでの昼飲み。前から行ってみたかったけど怖くては入れなかったというのが可愛い。私なんか何人の男とこの辺に来たかわからない程。愛人クンとはこの辺で逢うのが多かったなぁ。

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ビールで乾杯して、二杯目はここでの名物の二級酒。モツ煮をつまみながら色々話す。ちょっとホロ酔いになって、私も弱音を言ってみたりする。

 

「ねぇ、寿クンは私に飽きないの?」

 

「なんで?」

 

「前に付き合ってた人がね、3年目で私に飽きて…」

 

プププ、と吹いて笑う寿クン。

前に付き合ってた人は、奥バレで別れたって前に説明してたから、3年目で飽きたって話は初めてする。もちろん今年すぐにフラれた彼氏のことなんだけど、まぁその辺の矛盾は後で辻褄を合わて、酔いに任せてクダ巻こう。

 

「なんでそれ、りーちゃんに飽きるとか」

 

「でも私達まだ2年目で、3年目にどうなるかなんかわかんないでしょ」

 

「そうだけど、飽きるとか飽きないとか、そうゆうことじゃない。だって俺とりーちゃん、相思相愛だもん」

 

「でも飽きるかもよ」

 

「飽きても一緒にいるでしょ」

 

「どうして言い切れるの?」

 

「相思相愛だから」

 

「それでも飽きるかもよ」

 

「でもね、俺いまだにいつも思うの、こんな綺麗な人と付き合ってるんだなって」

 

「それはアマタボエクボだからさ、私は客観的に査定しても中の上だし年上だよ」

 

「だとしても、俺にはすごい綺麗なんだもん」

 

そっか、私がお別れした彼氏の顔が好き過ぎてどうしようもなかったけど、寿クンは私の顔がクリティカルヒットなんだ。彼氏だって私以外の人がみたら普通のオッサンなんだけど、いつも私には後光が射して見えてた。‘‘顔が好きって最強‘‘って思ってたけど、逆パターンで顔が好かれるって事もあるのね…改めて色々納得する。

 

でも…きっといずれ飽きは来る、人間だもの。いや来ないかもしれない、わかんない。来ても来なくても、今日この時間を精一杯全力で愛するだけ。未来なんか誰にも分かんないんだし。私だっていつまで生きれるのか、明日死ぬのかもしれないし。

 

だけど…今だけ少しだけ、寿クンに甘えて夢見ていたい。ずっと私達、相思相愛なのかもしれないと思いたい。なんだかちょっと弱気じゅりん、いつもならもっと強気なのに。

 

「でもね、寿クンと頻繁に会ったり、あんまり私の事話し過ぎたら、寿クンが私に飽きちゃうんじゃないかなって思う時があるの。だからね、ちょっとたまには他の男を匂わせなきゃとか、いつでも安心させないように不安にさせなきゃとか、思っちゃうときもあるの」

 

「そんなこと考えてたの?りーちゃん、俺は何にも変わらないよ」

 

「そんなことないもん、寿クンだって変わったもん」

 

「え、そうかな、悪い変化?なにか足りないことある?言って、教えて」

 

「最近やたら強気になってイヤ」

 

「あはは、それはさ、りーちゃんと相思相愛って知ってるからだよ」

 

穏やかに笑う。確かに寿クンはオドオドしなくなって、私との気持ちを強く持ってる。

 

「じゃあ、りーちゃんは何故俺と付き合ってるの?」

 

突然そう尋ねられて、私も何故だろうと考える。

好きだから、楽しいから、デートしたいから。いやどれもしっくりこない。

 

「私は私の人生を豊かにしたいから。私ね、自分のマイナスを他人で補填したくはないの、寂しさを埋めて欲しいとは思ってない。夫と仲が悪いわけでもないよ。きょうだいっていうか親子みたいな夫婦だけど。でもね、恋はしたいの。寿クンはね、あなたは私の人生を豊かにしてくれる、そうゆう唯一の人だよ」

 

そうなんだ、私にとって恋は人生の彩り。その美しい色を一緒に描く相手が恋人。

 

「そんな風に思ってるんだね、俺はりーちゃんを豊かに出来てるのかな」

 

「うん、すごく」

 

寿クンの目が潤んでた。それは嬉しいって事でいいのかな。

 

「好きだよ寿クン」

 

「りーちゃん大好きだよ」

 

「ねぇ、去年と同じ量で好きでいてくれる?」

 

「勿論、変わらないで好き」

 

「私は、去年の今日よりもっと好き」

 

「えー俺だってもっともっと好き!」

 

寿クンは私が話した些細な事も全部覚えていて、会話の中で地名が出ると、それにちなんだ私の話をすぐする。例えば「新宿…」と言えば「新宿はりーちゃんが通ってる皮膚科があるところ」とか。全部メモして復習してるらしい。これって確かに相思相愛じゃないと怖いよね(笑)

そうして僅かな私の変化も見逃さないで、必ず褒めたり気にかけてくれたりする。いつでも私を優先してくれる。愛されてるなぁって感じるし、もっと愛したいと思ってしまう。いつだって全力なのに、それ以上をしたいからまたすぐ会いたい。

 

いつもだいたい、私より遠い寿クンの電車を見送ってから帰る事が多いのだけど、この日は寿クンが私を見送るからというのでお言葉に甘えて。

見送られるのって少し切ないね。どんだけ全力で愛しても、愛しきれないね。まだもっと愛する事出来たんじゃないのかなって思っちゃう。どれだけ伝えても伝えきれない気持ちが溢れちゃう。

 

笑顔で手を振って、寿クンもホームも見えなくなって、それでも手を振るの止められなくて気付いたら泣いてた。

素敵なホワイトデーも貰って、家に帰ったら、お別れした彼氏からのホワイトデー2年分を開けずに飾ってあるのは捨てようって何故か思った。彼氏とのお別れがあったから、寿クンが言う相思相愛が身に染みる。同じ量だけ愛し合うってとても難しいけど、同じ温度では愛し合ってると思える人。大好き。

 

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ここまではいい話(ノロケ?)だけどね、数日後にはこんなこと言ってるのも私…↓

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これイイ!(自分的メモ)


 

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