人妻の気紛れで自堕落な生活

人妻の夜遊びとか不倫とか時々仕事とか

金の切れ目②

今日はもう絶対に私は一銭も払わない。

そう心に誓って出かける決戦のデート日、付き合う始めには、経済は男性にお任せしたいと告げてはいるけれど、私はちょいちょい支払う方だとは思う。ただカッコつけて欲しいし男らしく振る舞って欲しい。不倫なんだもの、贅沢な遊びを享受できない相手ならいらない。私が財布を出すのは男らしい振る舞いに対する感謝と気遣い。情けで支払う気は微塵もない。

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jurinrin.hatenadiary.com

2週間ぶりの寿クンはいつもと変わらないように見えた。軽く飲み物を買ってホテルにチェックインする。真夏のデートはとにかくまずお部屋で、涼んでからランチやお出かけに出る。グズグズになる前に本題を切り出す私。

 

「あのね、これから暫くは会うのは月イチにしよ。寿クンが時間もお金も余裕がないのは見ていて辛いし気になる。正直楽しめない」

 

「うん、八月も九月も一度ずつ約束してるから、ひとまずそれでいいのかなって俺も思ってた。りーちゃんも気にしてるんだろうなって」

 

「寿クンに何があったのか知らないけど、小遣い少ないとか言われちゃうと私も責任感じるし、もう会えなくなるよ」

 

「なんで、俺の問題だからりーちゃんは関係ないんだよ」

 

「だったら言わないでよ」

 

「・・・うん」

 

「聞きたくない」

 

「うん」

 

「私達、全てを曝け出して支え合うような関係じゃない」

 

「・・・」

 

「だから会ってない時間を干渉し合ってはいけないと思うし、余裕が無いなら会わない方が良いよ。私は贅沢したいんじゃない、寿クンと楽しく会いたい。でも楽しく会うって学生でも独身同士でもないんだから、大人で余裕があるからできる事なんだよね、この関係は。それにさ、もうちょっとかっこつけてよ、お願いだよ」

 

「うんじゃあ、少しだけ恰好つけていい?」

 

「うん?」

 

「りーちゃん、少し早いけどお誕生日おめでとう」

 

小さな花束とメモリースティック

 

「え、これもしかして」

 

「そう!去年の続き。一緒に見よ」

 

欲しいものは自分で買えるから、ギフトは唯一無二のものを頂戴。私は彼にそう言い続けてきた。今まであらゆる唯一のギフトをくれたけど、去年は手作りのデジタルアルバム。出会った日からの私達の思い出を写真付きでまとめたものをメモリースティックに入れてくれた。その続きを今年も作ってくれた。

デートの日と行った場所と、その日の会話と一緒に食べたものと、寿クンの感想と私達の写真が、一年分綴られてた。時々会ってない間に私がLINEで送った写真や、その時の出来事も織り込まれてる。

正直アルバムそのものは、それほど上手に仕上げられてはいないんだけど、だからこそ寿クンの一生懸命な気持ちが伝わる。これを家で作ってて、家族にバレたりしないんだろうか…ちょっと不安。

 

私が少し元気がない日、仕事が忙しそうな日、夫との事で凹んでた日も、寿クン目線で私の事が綴られている。私は自分の身に起きたことを殆ど話さないけど、その日のテンションが高くない理由として、簡単に寿クンに説明することはあった。それ以上話さない私に特に何も尋ねて来なかったし、この関係だからこそ話す必要も無いと思ってた。

 

〇月×日。

りーちゃんは少し元気がない。旦那さんの事で振り回されていると言っていた。それは私の問題でアナタには関係ないし、あなたのせいじゃない事だけど、上手く切り替えられなくてごめんねと言ってた。夫婦の事は立ち入れないけど、りーちゃんを応援してる。

 

×月△日

新しいチャレンジで新しい仕事を始めたりーちゃん、とても疲れてるみたい。覚えることが沢山あるみたい。いつもりーちゃんは頑張ってる、少しりーちゃんを知れた気がした。

 

〇月〇日

これを書いてる今は、少し早いけどお誕生日おめでとう。

僕はりーちゃんと出会って様々な世界を知って、沢山の体験が出来ました。りーちゃんと出会えて本当に良かったよ。これからもよろしくね。趣味に仕事に全力のりーちゃんが大好きです。

 

なんだか胸が熱くなって、涙が零れそうになってしまった。

寿クンなりに頑張って、私との距離感をちゃんと保って、言いつけ守って見栄張って頑張ってたんだなぁって思うと、些細な一言で目くじら立ててごめんねって気分。

いや、それはそれだしやっぱり言いたいことは言ってよかったとも思う。ただ、私は寿クンをありのままに受け入れてないんだろうなぁっても思う。

ありのままに受け入れるなんて、男女の関係では夫婦だけ。将来どちらかが寝たきりになっても、その姿を受け入れられるのは夫だけ。だから受け入れられない事そのものは、わたしにとって悪じゃない。ただ、寿クンは彼に私が見せる一面を、全部赦して受け入れようとしてくれてるんだなぁって感じた。同じ量で愛を返せなくてごめんねって気持ち。

この瞬間、寿クンがとてもとても愛おしかった。ギュってハグキスしてありがとうって伝えて、私のわだかまりも解消。恐らく彼は、私との関係に逃避も依存もしたいんだと思う。そこそこの趣味があり、少なくても友達はいるけど、実生活が充実してるタイプだとは思えない。でもだからこそ、私との時間をご褒美だと思って頑張ってる。

まぁ、だったら完璧に頑張って見栄張ってくれたら良かったんだけどなぁ。もう4年になると無意識に甘えも出るんだろうな。

 

この日のランチはサイゼ。

 

「お小遣いが少ないからじゃなくて、サイゼに行きたいから行こうよ。寿クン、いまサイゼってスマホからオーダーするの知らないでしょ?マグナムワインも飲んだことないでしょ」

 

「え、なにそれ全然知らない。スマホからオーダーってどうやって?マグナムって何?」

 

初ガストも偉い感動してたけど、今回のサイゼもめちゃくちゃ感動してた寿クン。やっぱり可愛いんだよね。若い女の子に贅沢させて育てる男の気持ちもわからんでもないわ。

だけどやっぱり、私にとって不倫は娯楽。もしもお金の切れ目が出来れば、その時はあっさり捨てるかもしれないし、私自身の金の切れ目が来たら、その時は全ての不倫を解消する覚悟はできてる。男に集って遊びたい訳じゃない。

この覚悟こそ、私は自律だと思う。
不倫を解消するのは、不倫相手と結ばれるか別れるかの二択。だからこそ相手には依存しない、自分の譲らない条件を守り通す。それでも好きなんだから他の誰かに迷惑をかけない範囲で全力で愛する。可能な限り彼等の希望を叶える。

 

覚悟も無いのに不倫に片足突っ込んだら、辛い目に合うのは自業自得。だからお金も精神も余裕が無いとやっちゃいけない娯楽なんだよね。そう思える人だけが不倫を楽しめる。だって手軽で身近な遊びなんだもん。簡単に手に入るからこその覚悟は必要。

改めて寿クンにもそう話した。伝わってると良いんだけど。

とりあえず私達はまだ続くみたい。生温く見守ってください(笑)

*デート代の支払いについては私の美学であり正解ではありませんので悪しからず!

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寿クンとも石田さんとも、出会ったのはハピメだよ↓

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最近買ってヒットだったサーモスのスープジャーセット。スープにオートミールと生卵をポトンと入れておくと、ランチタイムは立派なリゾットになってて便利!専用保温ケースもセットで買いました。おススメ!