人妻の気紛れで自堕落な生活

人妻の夜遊びとか不倫とか時々仕事とか

金の切れ目①

なんとなく寿クンの、お金に関するぼやきが多くなってきたのは気付いてた。

娘の進学とか車の買い替えとか、出費が多くて困るみたいな。

 

寿クンとはもう4年で長いから、お互いライフスタイルも変化して当然だとは思う。だけど経済的な愚痴をこぼされるのはあまり好きじゃないし、他の男ならともかく寿クンだけは、どうか私の理想の男で在って欲しいって願いもある。だって彼は生涯付き合った女性が二人で、一人は妻、もう一人は初めての不倫相手の私なんだもの。

不倫において手垢のついてない男を、自分の思い通りに躾けていく喜びを感じる人、私の情も深い。だからそう簡単に捨てたくはない。

 

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最近お小遣い少ないから、ランチはサイゼでいいかな?

 

デートの前の週にそんなLINEが来たのがきっかけで、私はもう寿クンとお別れしなきゃならないかもしれないとまで考えてた。多分本人は何気なく無邪気にLINEしてきたんだと思う。

 

ランチはサイゼでいいかな?

 

私はサイゼが嫌いじゃないし、寧ろ好んで行く方だと思う。コスパ良いし、好きな男とならどこでも楽しいし一緒の食事は美味しい。だからサイゼが嫌なんじゃない。その理由が

 

お小遣い少ないから

 

と前置きされてるのが、どうしても気になる。そう言えばその前会った時も、お小遣いが少ないって話をしてたし、そもそも去年の年末あたりから出費が嵩む事と、妻からの春闘さながらの、家計に入れる金額の値上げ要求も話してた。そうゆう話題は好きじゃないから聞かないふりしてきたんだけど、LINEであからさまにこう書かれたことに、私は静かに怒り、悲しくなった。

 

私はデート代の全てを男に集りたい女ではないし、贅沢したい訳でもプレゼントが欲しいタイプでもない、気紛れに食事代を払うことも多い。だからそれほどお金はかからないと思う。

私の希望は月一回会えればそれで良し、それはどの男にもそう伝えていて、それ以上の頻度で会う殆どの理由は男からの希望であり、彼等の気持ちを私が叶えたいから。多頭飼いで仕事も趣味も忙しい私が、彼等の希望を叶えるために時間を割くのは簡単ではないけれど、みんなそれぞれに愛する男だから可能な限りどうにかする。

寿クンはだいたい月2ペースで、多い時は月3の事もある。それは『会えなければ溺れてしまう』と彼が言うから。私はどうにか時間を作るんだから、経済はある程度お任せする、これは付き合う最初に約束した。だから寿クンが私にデート代を支払って欲しいと言った事は今まで一度もない。

ただ、私は情けなかった。サイゼに行くのは行きたくて行くテイにしてほしかった。

お小遣いが少ない=お金がない、それを認めてしまう男が私の男なんて、カッコ悪すぎて切ない。稼げない男は嫌いだし、経済を妻に握られてる男はもっと嫌いだ。だから小遣い制の人とは付き合わない。寿クンも夫婦の財布は別だったハズ。

今時の子は割り勘世代だし宮迫クンなんかは少し私に払って欲しいタイプで、割とシビアにお金の話をするし、それはそれで納得してる。でも寿クンは違う、私が育てた不倫童貞、それまで散々、男とはどう振る舞うべきか、どう生きるかを何度も話して聞かせた。彼が成長して素敵な男性になる時は私の元からは巣立つ時かもしれない。だとしても将来、他の誰と付き合っても恥ずかしくない男に成長してほしかった。
未熟な男の楽しさとは育てる事。今までも喧嘩とまでは行かなくても、デートの事で小さな衝突はあったし、その度寿クンは学び、成長し、立派に育ってきたと思ってたのに…

はぁ情けない、悲しい。ランチに見栄も張れなければ、サイゼに行きたい気分って嘘でも提案できないバカ正直さ。その正直で素直な所が可愛かったんだけど、なんかもうただのバカに思えてきた。

後々考えると、寿クンだって色々悩んでいたのかもしれない。本当は私に相談もしたかったかもしれない。だけど私達は不倫、お互いの生活や人生を分かち合う相手ではない。

だって不倫は高尚な遊び、お金も時間もない人は手を出しちゃいけない。そこは勘違いしちゃいけない。それも常々寿クンには話してたからこそ、余裕ない発言は私にとってめちゃくちゃ傷付いた。しかも最近は解散の時間も割と早めだったり、色々おうちに嘘ついて出てきてるみたいな話もするし。

少し前から色々ひっかかってモヤモヤしてる。そこを曖昧にしたままだと私の美学に反するし、分かり合えないなら仕方ない。

 

 

とりあえずやんわりと忠告をLINEで。

 

色々無理そうなら、次の予定はキャンセルで大丈夫だよ。お金も時間も無理してまで会ってたらお互い辛くなるから、ペースを考え直そう。

 

ハッキリ言わないとわかんないタイプだから、どうせ伝わって無いとは思うけど、いきなり本題切り出すよりはジャブ打っておこうって思って。呑気な寿クンは

 

お気遣いありがとう、予定通りに会いたいな

 

って返事。

文字のやり取りだと、どこまで寿クンが何を感じているのかはわからない。この呑気な返事が私を更にイラっとさせる。だけど寿クンは上手く返せないだけで私の気持ちを汲み取ってることは今までも多かったので、とりあえず会って話そう、そう思ってた。

だけど会うまでホント、夢にまで見て吐きそうに辛かった。それほど寿クンには私の期待も大きかったのかもしれない。

会って話す決戦まで、私はめちゃくちゃ荒れてたし、久々にハピメで狩りにも出て新規と飲んだりしてた。もう私も動揺しすぎ。色々考えすぎ。

(続く)

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マチアプより出会いサイト派。

寿クンも石田さんとも出会ったのはハピメだよ↓