人妻の気紛れで自堕落な生活

人妻の夜遊びとか不倫とか時々仕事とか

夫の人形

雨予報の或る日、夫とデート。晴れ女の私だけど、最近は雨ばかり。

ぎりぎり雨に当たらない程度に曇りだけど、私の浄化のためにも雨に当たるべきかも、と傘を持たずにお出かけ。

 

夫は私とのデートが好きだ。つい先日もアウトレットへ夫の買い物に付き合って行ったばかり。なのに今度は某ホテルの最上階でランチしようとのお誘い。

 

そのホテルのレストランは夫の行きつけではなく、恐らくビジネスで使うための初見の下見なのだろうけど、私もそのホテルの、東京のレストランには行ったことが無いので行ってみたかった。

 

高いところは大好き、眺望の良いホテルの45階、ちょっとテンション上がる。

鉄板焼き、寿司、天婦羅、懐石と、確か選べるはずなので、ダイエット中の私は夫に懐石を希望した。

 

久しぶりにセレブレティな空間と一流のおもてなし。

夫とのためにオシャレをするのは少々面倒だけど、ドレスコードはスマートカジュアルになっているので、ちょっと綺麗目のワンピースを選ぶ。

 

すっかり懐石をいただくつもりで出かけたのに、夫が予約したのは『天婦羅コース』で、しかも天婦羅カウンターは、45階の眺望が全く見えない奥の個室だった。

ビューは見えないし、天婦羅はダイエットに最悪だし。

 

でも、他とは隔離された、こじんまりとした天婦羅カウンターは座ってみると落ち着くし、担当のコックも非常に気が利く若者で、もちろん天婦羅はとても美味しい。

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別のホテルでコックをしている愛人を少し思い出す。彼はまだコロナでフル出社できていない。どうしてるんだろ?あれから私は連絡すらしていない。

 

jurinrin.hatenadiary.com

 

夫の隣で他の男の事を考えるなんて、ちょっとマナー違反だわ。

思わずビールで言葉を流し込む。

 

「じゅりんはこんな風なお店で、毎晩誰かと食事してたんだよね」

 

懐かしそうに目を細めて話す夫。

出会った頃の、ホステスをしていた私の事を言ってるのはすぐにわかった。

当時は夕食と言えば同伴で、毎晩客の誰かと食事をしていて、夫と出会ったばかりの頃は、なかなか夫との同伴も約束できなかったのを、未だに根に持っているらしい。

今じゃその、元売れっ子ホステスに毎日食事を作ってもらってるんだから、いい加減そのネタは止めてほしいんだけど。

 

夫は上機嫌で、ビールの後はワイン。

私は自分のビールが半分位残ったままギブアップ。ビールは特に飲めなくなった。

人の身体ってすごいと思う。毎日飲酒していた頃は、ビールは水のように飲んでいたのに。

 

最近の夫のビジネスのことや、私が友達と出かけた旅行の話などしながら、時々コックに天婦羅の揚げ方のコツなど尋ねながら、1時間半程度でコース終了。

 

夫は、お店もお料理もとても気に入ったようで、食事が終わったら早速次の予約を入れていた。

誰と来るのかな、彼女とデートかもね。まぁデートの予定があるくらいなら、こっちも気が楽なんだけど。

 

食事を終えてホテルを出たら

 

「この前買えなかったワ〇ールの下着、買いに行こうよ」

 

と夫が言い出す。

アウトレットでは品切れになっていたナイトブラのことを言ってるらしい。

 

「この辺にないの?ワ〇ールってデパートにあるよね?なら銀座に出ようか。じゅりんの誕生日も近いし、何か欲しいもの買ってあげる」

 

私の返事は全く待ってる様子もなく、タクシーを拾って銀座まで。

夫なりに私をもてなしているつもりなんだろう。

 

下着売り場でお目当ての品を3点見せてもらって、結局3点とも買った。

その後、某ブランドショップに行きたいと夫が言い出す。どうせそれも行くことは最初から決めていたんだろう。

 

どうやらそこも下見済みだったらしく、わき目もふらずに奥へ進む夫。

色とりどりの香水が綺麗にディスプレイされていた。

 

「どお?このブランドに香水あるって知ってた?すごく質が良い香りなんだよ。じゅりん選んで。じゅりんの誕生日プレゼントに、このどれかが良いなと思って」

 

私は日頃、3種類の香水を使い分けている。そのどれもが夫が選んだものだ。

私が普段使ってる香水は、一瓶1万~2万円の品。しかし今から選ぶ香水は、一瓶3万~4万超えの価格。香水にしてはかなりお高めな気もするが、敢えて形に残らないものをギフトに選ぶというところは、なかなか粋な演出とも思う。

 

早速、フレグランスアドバイザーに、私の好みの香りを伝える。

だけど私が良いと思っても、夫が好きじゃない香りは次々と却下されていく。

結局私が選んではいないと思うんだけど、最終的に決めたのが、日本で3店舗しか取り扱いが無いと言う、お値段も更にお高めの限定品。

サービスでボトルにイニシャルを入れてくれるサービス付き。このサービスの意味がよく分からないけど、断る前に夫が勝手に頼んでた。

 

このイニシャルを入れてもらうのに待ってる間も、店内で『他に欲しいものはないのか』と何度も尋ねられる。そう言われても、私は本当にハイブランドに興味がない。

というか、モノに興味があまりない。

 

せっかく買い物に来たから洋服も買って帰ろうとか、靴を買おうとか言われたけど、もう夏バーゲンになるだろうし、この前も買ってもらったし、服や靴は秋になったら買ってもらいたいからと断って、新しい日傘を一本と、デパ地下で果物を買って帰って来た。

 

夫にしてもらったことをこうして書き出すと、私はとても夫に尽くされてる気がする。

お金を使ってもらい、贅沢をさせてもらい、きっと愛されているのだろう。

だけど何一つ私の自由はない。

尋ねられて、私が選択してる風で、実は何も私の意思は反映されない。

そのことに夫は気付いているのだろうか。

 

「あのレストランでは、俺等ちゃんと夫婦に見えたかな?親子とか不倫カップルに見られてないよね?」

 

新婚の頃は、歳の差のせいかよく親子に間違えられた。そうじゃなければ不倫カップル。まぁ略奪婚なので、元不倫カップルなわけで(笑)

夫はそれがとても嫌で、わざと夫婦だとわかる会話を人前でしたがる。

 

私は夫の人形、夫のトロフィーワイフ。

その役目を果たしてる、わかってる。

これが夫の愛情の示し方なのだから、受け取るのが私の仕事。

 

だけど、私の男達の中で、最も身近な夫が一番遠く感じる瞬間。

きっと贅沢な悩みなんだろうな。

私の好みも、私の思考も、何もかも見ようともしない夫に、もう寂しさは感じない。

お飾りな自分のポジションをよくわきまえて、それなりに仮面をかぶって演出する。

 

なんだろう、すごく夫は理解してくれていると思う時もあるのだけど、このお買い物やお出かけの瞬間は、とてもとても遠い人に見える。抗えない。

 

そのことを考えていて、ふと気づいた。

シマリス君も同じことを私に施すのだ。

 

どこに行くのも、何を食べるのも、だいたいシマリス君が決める。

私が選ぶのは、自分の飲み物くらい。

一応「俺にお任せする?」とは聞かれる。でもその質問でNoと答えることは無理な圧。

よほどアイデアが浮かばない時は、私の提案を聞いてくれることもあるけれど…

そうか、私がシマリス君に感じている抵抗感は、夫から散々されてきたことだからなのか…

 

と、また夫と一緒の帰りのタクシーで他の男の事を考えていた。

もうダメだね、私って。せめて夫とのデートの時間位は、夫に集中したいのに。

 

夫に集中できてない時、いつもさり気なく手を繋いでくるから、そこだけは夫に見破られてる気がする。だからその手を振り解けなくて、なんだか私が囚われの身のようで、だけど囚われている生活が長いから逃げることも考えられなくて、ただ泣きたくなる。

感じているのは絶望。

絶望感じるくらいなら、別れて一人になればいいのにね。

何故それを選べないんだろう、私よ。

 

それが贅沢なのはわかってる。だけど誰も私のこの深い溝を知らない。

私が望んでることって何だろうな。時々わからない。

 

・・・

香水は元々好き。香りで世界が変わる感じがするから。 

 お試しでミニボトル使うっていいなー本当は色々試してみたいんだけどな。

 

 

 

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