結局、愛人とのデートはセックスしちゃうんだけどね。
先に「生理が来ちゃったかも」ってことは伝えておいた。
もう待ち合わせの時点で『今日は飲む前に抱いて』ってLINEしてるのに、会ったらすぐ
「やっぱりちょっと飲みましょうよ、座って寛ぎたい」
と言われてしまう。
南国でのデートの後、初めて日本で会うから、照れ臭いのはわかるけど。
「じゃあ、二杯までね」
と言って入ったお店で、二杯目はいきなり熱燗。
熱燗はアルコールが抜けるからって言うけど、これまた終わらないパターンのセックスになりそう。生理なのに。
もう諦めてわたしも飲み始める。
もしかして、今日は抱かないつもりかな。それでもいいけどね。
けっこう飲んで、じゃあ次行こうってことになった。
私は愛人と、こうしてブラブラと歩くのが好き。ちょっと酔って手を繋いで、一駅分くらいの距離を歩く。
彼がたまに行く酒屋さんに立ち寄る。色々試飲させてもらえるから楽しいって言ってたけど、本当に5種類くらい試飲して、かなり酔ったかも。
気に入ったお酒を買ってまた歩く。これは自宅で飲むお酒。
「どのお店入りますか、何食べたいですか」
「ねぇ。キミはあたしを食べたくはないの?」
「食べたいです…」
愛人の顔が真っ赤になってるのは、酔いじゃなく照れだろう。
握ってる手にぎゅっと力を入れて、少し足早になる。
またコンビニでお酒を買ってラブホへ。
もうこうなると、また終わらないセックスなの確定💦
お風呂に入ってお酒を飲んで、私からキスして、やっとその気になった愛人に抱かれる。
いい身体。この身体が好き。
昨日もジム行って鍛えてきたとか言うけど、ほんと筋肉が美しい。
一応バスタオルを敷いて、正常位で。
挿入する前に、私の足を持ち上げ、愛人が私の蕾を舐める。
「いや、今日はダメだよ…アレなのに…」
構わず舐められる。
恥ずかしさと気持ちよさ、今日そんなに丁寧に舐めなくても、と思いつつも、されてる行為に酔いしれる。
愛人のモノが入ってくる。
すごくいい。
いつもは大きすぎて少し痛いこともあるけど、生理だといつもより入りやすい気がする。
散々私をイかせて、愛人は相変わらずイかない。
私がピークを迎えたのを確認すると、満足そうに身体を離した。
「じゅりんさんがイクのが好き」
「でもキミにも逝ってほしいんだけど、南国の時みたいに」
「あはは、そうだねぇ」
「じゃあ次のデートは、まずは一滴もお酒を飲ませないから」
「いいですよ」
「ほんとに?」
「試してみる。恥ずかしいかな」
そんな会話をしながら、いつの間にか眠ってしまった。
このまどろむ時間がとても好き。至福。
私にとっては遊園地のアトラクションのようなこの男。
スリリングで楽しくて、スッキリして終わる。また乗りたくなる。
普段誰と会ってるのか、他に女がいるのかまるでわからない。
だけどだからこそ、会ってる瞬間がすごく良いと思える。
この時間だけは、私と彼との世界だから。
口数は少ないし、いつまでも私に敬語だし、私を呼び捨てには出来ない愛人。
だけど彼がイかずに満足してる顔は、いつも私をとても愛おしそうに見つめてる。
愛されてるし、愛してる。
コールで目が覚めて、身支度してホテルを出た。
まだ早いから夕飯を食べて帰ろうと、また少し遠いお店まで二人で歩く。
この瞬間、私達を知ってる共通の友達に見つかりそうでドキドキするけど、本当は誰かに見つけられたい気もする。私達は飲み会仲間のつながりで知り合ったので、共通の知り合いがとても多い。
お互いに二人のことは誰にも言ってない。
愛人の友達は、独身の彼を気遣って色々女性を紹介してくれるらしい。
そんな話を微笑ましく聞いてるけど、本当は誰にも奪われたくはない。
この大事な逢瀬の時間だけは、そっとずっと続いてほしい。
私ってワガママよね。わかってる。
・・・