人妻の気紛れで自堕落な生活

人妻の夜遊びとか不倫とか時々仕事とか

バイバイ元気でね

Mクンとお別れした。ホワイトデーデートの2日後。

 

昨年末からすれ違ってる感覚はあったし、私もいつまで頑張れるかなぁとは思ってたけど、こんな形でお別れする事になるとは思わなかった。

ホワイトデーデートはいつも通りに仲良かったし楽しかった。その翌日夜中に彼からLINEが来て、何故か普段は夜中にスマホを触らない私がそれを読んで、でも朝になったら送信取消されていた。そのLINEでは、私の本名や夫の事を知ってしまったと書かれていた。

 

きっとMクンはすごく悔しかったのだろうし、バカにされた気分だったのかもしれない。私は彼に本名も年齢も仕事も、全て本当の事を告げていなかった。知れば絶対に面白くないから。特に実業家として沢山の借り入れをして奔走しているMクンにとって、会社経営をしていればやりたい事を全部総嘗してリタイヤした夫の事はかなり腹立たしいだろう。その夫に甘やかされて、適当な事業をしている私の事も憎いだろう。

 

同じような事を元彼の時に経験済みなので、私は男達には自分の素性を話さない。だけどどうしても経営者やフリーランスは格付けに拘る。いや拘るからこそ事業を興すのかな。そして勝手に負けた気になってプライド傷ついて、罵るか去るか。

ああ、Mクンを傷つけてしまった。私は能ある鷹にはなれなかった。

私は、男達にフラれて背中を見送りたいと願っている。いつかは終わる、その時に男のメンツを保って、要らなくなった私を捨ててくれればいい。それがいつ来ても覚悟はできてるし、そうゆう役目と知ってる。

だけど今回は、私が言い出さなきゃならない。Mクンはきっと随分苦しかった、だから最後の言葉は私が告げよう。

 

思えば、今年に入ってからずっと、私や夫の事を探るような発言は多かった。夫のゴルフ会員権や会社の所在地を尋ねられたり、私の仕事の内容を尋ねられてた。その都度適当に、真実を言ったり言わなかったり。

一方で私にも不満が重なっていた。元々Mクンは棚ボタみたいに、彼が私を見つけてアプローチしてきた。私には縁がないと思ってた高身長の好きな顔、オシャレで自信家で強引だったのに、最近は会う頻度も少なくなったし、いつも彼の都合で約束が変わる。

仕事が優先なのは仕方ないとしても、飲み会やゴルフの予定は先に決めていて、隙間に私と会おうとする。

最初から私そのものというより、自分の好みの人形のように扱われていて、服はコレ、下着はコレ、靴はアレを履いてきてと言われるのも、下着の写真を送って欲しいと言われることも(送らないので拗ねる)地味にイヤだった。だけどそもそも棚ボタの男だし、好きな容姿の好きな顔で、会えば全部赦してしまう。彼の希望は出来るだけ適えてあげたいと思ってしまう。

それに性癖がMで、普段私が出さないS性を発揮できるので、良い事も嫌な事も相殺してゼロにするみたいな気分だった。でもだんだんと噛み合ってない気はしてたし、気付かないふりしてやり過ごしてた。

これ以上あれこれLINEでやりとりして、証跡が残るのも嫌だった。万が一にも夫に迷惑が掛かっても困る。男のプライドとは女には想像できないほど高くて脆い。不可抗力とは言えそのプライドを傷つけて終わるのは、私としても辛かった。

予め時間を決めて通話で。

ひたすらにMクンの言い分を聴くことに徹する。

私だって言いたいことは沢山ある、でも言えなくてこの会話が最後になると思うと切なさで胸がいっぱいになる。不満はあっても叶えてあげたかった彼の希望を思い出す。

私の作ったお弁当を持って花見に行きたいとか、ゴルフ一緒に行こうって約束したのはほんの二日前なのに。

 

「じゅりちゃんも忙しいし、俺が仕事優先なのは変えられないし。会いたくても会えないのに、付き合ってる意味あるのかなって思ってた」

 

やっぱり、彼は自分の都合の良いお人形が欲しかったんだろうな。

私が忙しいのは主に自分の趣味で、仕事してる俺を優先されないことが嫌だったんだろう。だけどそんなに一生懸命仕事してるMクンより、片手間に仕事してる私の方が豊かで自由なんて、男として知りたくはなかっただろう。なんで知っちゃったのかな。

いや、そうゆうタイミングだった。その時が来ただけ。

彼との恋愛の賞味期限が切れただけ、愛に昇華しなかっただけ。

そもそも、彼は愛を目指していなかった、わかってたのに・・・

 

ずっと頭の中は、岡村靖幸のカルアミルクが流れてる。

私もちっちゃな根性で頑張った。

あともう一回あなたから またもう一回の電話で僕らはでなおせる

でも こういったことばっかり続けたら あの思い出がだめになっていく

がんばってみるよ

優勝できなかったスポーツマンみたいにちっちゃな根性身につけたい

 

三日前に戻りたい。本当にそう思うけど戻れない。

 

「二年半ありがとう、バイバイ元気でね」

 

最後に笑って言えた。私の笑顔は通話じゃ見えないけど、大好きだから見送らないと。

彼に必要な期間、傍にいられて幸せだった。私の天塩にかけて、もっと大きく成長させたかったし見届けたかった。なんでビジネスの規模が勝ち負けになっちゃうんだろうな。

 

ちょうど男友達と雪山に行ってた時だったし、予定が詰まってて寂しく感じる暇もないほどで、こんなタイミングで私も強運と思う。そう言えば元彼とお別れした日はMクンの胸で泣いたんだった。彼とMクンは終わり方まで似てるけど、何故か涙も出なかった。

強くなったのかも。

 

さ、狩りに出よ。春だしね!

いい歌なので、靖幸のカルアミルク、置いておきます(聴いてね)

 

 電話なんかやめてさ 六本木で会おうよ いますぐおいでよ

 仲なおりしたいんだ もう一度 カルアミルクで

youtu.be

・・・

何でも値上がりしてるけど、お花も値上がりするんだって。

母の日カーネーション、早割がオススメ。