最近やっと夫が外食をするようになった。
ずっとコロナ鬱で他人の作ったものを食べないと言い続けていたのだけど、今月に入ってから、一緒にオープンテラスカフェでお茶したり、この前はお昼にお散歩がてら、歩いてお寿司を食べに行ったりした。
今日は朝仕事して、徒歩1㌔ほどの寿司屋に夫と歩いて行き、途中神社で参拝して、ビール飲んでお寿司食べて、帰りに電気屋さんでお買い物して帰宅して昼寝して、起きて仕事←イマココ
— じゅりん (@3venIS1RCaT3IQu) 2020年5月14日
あと10年先なら、この生活で満たされて幸せ一杯な気がする。あと10年、健康で平和に暮らせるのかしら…
家でも外でも、ランチに調子に乗ってちょっと飲んじゃうと、午後からすごく眠くなる。
そうしてちょっとお昼寝するのは至福。
昔、何もない休日は、お互いにツマミを作り合い、軽く飲んでから、夫も一緒にお昼寝してた。
目覚めて何となくベッドでまだゴロゴロして、そうして気付いたらキスしてじゃれあって、抱き合って。
そんな休日が好きだった。
だから、夫が「お昼軽く飲む？」と昼前に言い出した時は、何となくそれがお互いの合図みたいで、嬉しいけど恥ずかしい気持ちになったものだった。
それがだんだん、お昼寝のベッドから夫が一人で早めに起き上がるようになり、そのうち夫だけリビングのソファで眠るようになり、今は私が一人で自室で眠る。
我が家は夫の希望で寝室は未だに一緒なんだけど、自室にはソファベッドを置いているので、そこで私だけ眠る。
なんかもうそれが当たり前になって、かつて昼寝の後に抱き合ってたことなんか、すっかり忘れてたんだけど。
この前、どうしたものか自室ではなく寝室で一人でお昼寝してしまい、目覚めて思い出した。
部屋もベッドも昔と変わっていない。
でも今は、一人で寝て、一人で起きるんだなぁって急になんだか感傷的な気分になった。
長い事一緒に暮らして夫婦していれば、二人の関係性は緩やかに変化してくる。
もう私達は男と女じゃないし、夫が枯れたように、私もこの先枯れていくのだろうと思う。
穏やかにそのことを受け入れて生きていこうと思ってた、夫が私を自由にするまでは。
何かを得れば、何かを失う。
手に持てる荷物は限りがある。
私は夫に解放されて、自由になって、再び恋愛を楽しむようになって、それで満たされてきた。
だけど、どこかで何かを同時に失った。
私の中の信じていた何か。
ハッピーエンドのその先の物語が、私の描くお話ではなかったという感じ。
これはとても贅沢な感情だよね。
自由に解き放たれたからこそ、味わう孤独のような。
だからってもう夫とは、抱き合う気にも、キスする気にもなれない。
私の中の夫の位置づけは『元カレ』であり『家族』であり『親友』で、男ではない。
それで充分、役割を果たしてもらっていると思ってるんだけど、時々すごく惜しいことをしたような、何か大きな選択のミスをしてしまったようなザワザワした気持ちになる事がある。
それが何かはよくわからない。
私の不倫は、夫が嫌いになったから始まったわけではなく、今も夫を憎んではいない。
女の不倫はマイナスから始まると言うけど、そうじゃない人も少なからずいるのだろう、私みたいに。
だからこそ抱えるこの背徳感を、どこかで持て余して、時々見つめなおして、そうしてまた仕舞う。
多分私の中の物語は、夫と共に私も枯れることだった。
そうして二人で老いて、プラトニックな夫婦愛を再構築していく。
だけどそれには年齢差がありすぎて、私が若かったために、夫の気遣いで自由になった。それを受け入れたのは私で、果たしてあの時、受け入れたことが良かったのかな、と思う。
きっと私の中の理想と正義が、今の私を罰するんだろうと思う。
そんなことしても無駄なのにね。
お蔭で私は自由と恋愛と、今とても心躍るような体験をしていて、
それは何にも代えがたいこの瞬間なのだから、大事にしようと思ってる。
思ってるのにね。
時々ふっと思う、一人寝の寝起き。
あの二人で昼寝して、じゃれ合って抱き合う幸せな瞬間が、永遠だったらよかったのになぁなんて無いものねだりを想像してしまう。
あと10年、もしも夫私が健康で生きていたら、もうこんなこと考えないで済むのかもしれない。そうして本当にプラトニックな夫婦愛を紡ぎ出せるのかもしれない。
今はその狭間に揺れて、少しだけ痛い。
きっと彼氏と会える日が近づいてきたから、勝手に自分を戒めてる今日の私。
セルフマゾだなぁって思う。バカだね。
きっと雨だから、感傷的な日。それも悪くない。
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