コロナで夫も私もテレワーク中心の生活で、ジムもお休みだからどこにも行けなくて、食料買い出しは元々ネットスーパー利用者なので、ホントに外に出ない日が増えた。
「たまにドライブでもする?アウトレットでも行こうよ。欲しがってたリュック探しに。どうせコロナ騒動で空いてるよ」
夫にそう言われて、散歩代わりになるかもと一緒に出掛けたんだけど、アウトレットは最終バーゲン中で、けっこう混んでた。
お蔭で登山用のリュックがすっごく安く買えた。
ずっと使ってる登山用のリュックが、ボロボロで色褪せてきて機能的にも古いのは使い勝手が良くないから、新しいの欲しいなって言ってたのを夫が覚えてくれてたことは嬉しい。
他にもジム用のカットソーや、お出かけ用のバッグなんかもお値頃なので買ってもらい、すごく得した気分で帰ってきた。
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「それにしてもすごい人だったね。私達もだけど。全然コロナ自粛じゃないよね」
「これじゃ感染防げないよね。俺たちもいつ罹患するかわからない。自分の免疫力を上げることだけだね、身を守れるのは」
「まぁ私、けっこう丈夫だから大丈夫だと思うけど」
「そうやって自分の未来を単純に信じられる人達が、こうして買い物に来るんだよね。いや、じゅりんが悪いとかじゃないよ。もしも明日コロナで死ぬかもって思ってたら、これから着る洋服や使うバッグを買いには来ないよね…」
夫の言葉にハッとする。
確かに私達は、何の保証もないのに、未来がまだ続いてると信じて生きてる。
もちろん疑って生きてたら病気になってしまうし、何も手に着かない。
だから家族って、保証もない未来のために繋がってるのかなぁ…って思ったりした。
私は夫と結婚する前に大病を患った。
実家は毒親なので絶対に知らせたくなくて、手術の保証人欄のサインを夫に頼んだ。
まだ結婚する前だったので、私との関係は『内縁の夫』と書いてもらったんだけど、当時は病院内で大問題になった。今じゃ色んなカップルが社会的に認められてるので『パートナー』とサインすれば良いのだと思うけど、内縁の夫じゃ身内とは認めてもらえず、アレコレ言われて結局夫が病院に掛け合って、結局、当時私が勤めてた会社の上司にもサインしてもらって、事なきを得た。
あの時私は、死ぬかもしれなかった。
確率としては非常に低いかもしれないけれど、先天的に異常がある私の血液は、麻酔で死んじゃう可能性もあった。
僅かでも死を考えると、新しく物は増やさない。
確かに私も入院前、周りの荷物を軽く片付けて、お金や大事なものを私がいなくてもわかるようにして家を出た。
不倫って、あの時の感覚に似てる気がする。
結婚して家族になると、何となく心強くて、色々あるけど一人じゃなくて、助け合える気がして、漠然と保証のない未来を信じて安定する。
安定する代わりに退屈で、少し窮屈に感じちゃうけどね。
だけど不倫は逆、不倫が始まると刹那的で、一人を感じる時間も多くなって、漠然と先が怖くて孤独で疑ってばかり。だけどそれは麻薬のように心躍って陶酔して、夢のようで病みつきにもなる。
ほんと不思議。
どっちも同じ現実世界で、どっちも未来に保証なんかないのにね。
元々不倫だった私と夫。
夫は結婚して後悔してないんだろうか、など思う。
保証のない未来と過ごす相手に私を選んで、本当に良かったのかなぁ。
今更良い妻をしようとは思わないけど、後悔のないように夫とは過ごしたい。
私自身も、いましたいことをし続けて生きてる。
それは素敵な事だと思ってる。たとえ社会的に報われなくても。
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