散々コロナの事を愚痴ったらだいぶスッキリした。
もう世界経済どうなるかとか不安でしかないけど、言っても仕方ないから自分が生き残ることだけ考えて計画する。そしてその計画は誰にも言わないことにする。
そんなわけで、デート自粛のため、過去回想。
//////////ココカラ/////////
まだ夫が私に不倫を推奨する以前、私は自分でも信じられないけど貞淑な妻だった。
女というのはそうゆう生き物という刷り込みで、他の男とセックスすることは考えて来なかった。
それなりにボーイフレンドもいてデートもするけど食事まで。
夫はそんな私を面白がっていたし、ボーイフレンド達を夫に会わせたこともある。
そんな頃の話。
今から15年くらい前かな。まだ私がギリギリでアラサー世代だった(笑)
私はフリーランスで企業と契約し、週の半分位を契約先で働いてた。
私の仕事はちょっとした専門職ではあるけれど、当時の日本じゃそれほど重要視もされていない職種。だから与えられた仕事の他にも自分で企画を作ったり、社内営業を仕掛けたりもする。
ある私の企画が、社内で大成功を収めたので、それをアレンジしてパッケージ化して別会社に売り込もうって話になって、営業担当者に連れられて売り込みに行った先の、若手のやり手部長が、私の『後悔している男』
パッと見た感じは悪くない。
確か当時40歳なったばかり。上場企業の中ではかなり早い出世だと思う。
なんとなく雰囲気が田中圭クンをダンディにした感じだから、彼の事は『圭クン』って仮名にしておく。
最初に会った時は、圭クンがめちゃ警戒してるのがわかった。そりゃそうだよね、見知らぬ女が現れて、これから不要なものをセールスされるんだもの。
まぁでも、内容は理解してくれて前向きに検討してくれるって話になった。それに逆に、別の仕事のオファーもいただき、それからは毎週のように、打ち合わせで圭クンに会うことになった。
若くて出世するには訳がある。
勘所が良くて話が早い。スマート。
このころ、既に多くの上場企業は、取引先からのお土産や接待はNGとなっていて、それまでの『飲みコミュニケーション』は敬遠されるようになっていた。だけど仕事を貰う身のこちら側は何とか心的距離を近づけたい。そして受注を拡大したい。
担当者は
「じゅりんさん、なんとか圭さんを接待できませんかね?」
と相談してくる。
「じゃあ、ランチミーティングってことでお酒は無しでどお?とっかかりは作りやすいと思うから私がお誘いしてみるよ。ランチなら誰でも食べるでしょ」
このランチが思いのほか話が弾んで、今度は飲みに行こうって話になった。
「でも…御社は私達みたいな身分の会社の人間と、飲みに行ったりしたらまずいんじゃ」
「それは接待だからでしょう。僕が自腹を切ってプライベートで割り勘で飲むんなら、問題ないでしょう?」
物分かりがいい、ルールの抜け道をわかってる男。
なんか女遊びも上手そうだなぁ、警戒しなければ…と当時の私は思ってた。
警戒、今じゃあり得ない(笑)でも真剣にそう思った(私のモラルはものすごく硬かったなぁ、当時)
それで、初めて圭クンと担当と、あと圭クンの部下などの数名の有志で飲みに。
圭クンはお酒が入ると饒舌になった。
「じゅりんさん、今度サッカー見に行きません?僕サッカーが一番好きなんです」
「エスニック好きって言ってましたよね。銀座にお勧めあるんですよ。今度いかがですか、一緒に」
「なんかじゅりんさんとは、仕事じゃなくても友達としてお付き合いしたいです。何なら僕の友達も誘ってみんなで飲むとかね。キャンプとかも良いですよね」
みんなの前でも割とグイグイくる。
笑った顔は割とタイプ。私、割と笑顔に好みが出るのよね。
ちょっとだけ強引、だけど嫌じゃない。
気持ちはグラつく。ボーイフレンドの一人としてはとても良い物件。
しかも仕事もくれるってなんか最高じゃない?
向こうから好かれてると思って、私は結構天狗になってた。
ある日、すでに恒例となりつつあるランチミーティングでのこと。
たまたまこの日は担当が遅れてくることになっていて、私と圭クンとの二人だった。
「実は、明日元カノとランチするんですよ。お恥ずかしい話ですけど、僕結婚してもう17年目で、5年前にすごく好きな人に出会ってしまって、いわゆる不倫関係だったんですけど」
突然の告白。
まぁ男が不倫はあり得る。うちの夫も女遊びはそれなりにやってたし、そもそも私も、元は不倫相手からの略奪婚。
「それで、彼女も結婚している人だったんですけれど、僕は彼女のことがすごく好きで、彼女と出会ってからは妻とはレスだったんです。それくらい好きで…」
え・・・
『カノジョモケッコンシテルヒト』
衝撃的だった。
このころの私の『既婚女性の不倫』の概念とは、官能小説かAVの世界だけだと思ってた。でも 圭クンがリアルに、いわゆる『ダブル不倫』
えーもうちょっと待って、軽くパニック!
「本当に好きで好きで。でも一方的に振られました。その彼女が、明日何故か僕に会いに来るんですよ。僕もう、どうしたらいいのか。女性の心理がわかりません。じゅりんさん、どう思います?」
ってか状況を飲み込むのに必死過ぎて理解不能なんだけど💦吐きそう。
「け、け、結婚してる女性が…アナタと不倫?」
「僕がフラれましたけどね」
「不倫って…ボーイフレンド的な?(←プラトニックと言いたい)」
「いや、僕は真剣にお付き合いしてましたよ」
「真剣って(それってセックスする仲ってこと?)でも不倫って…(それってメロドラマじゃないの~??)」
「すみません、ランチとはいえミーティング中なのに。でもじゅりんさんならわかってくれそうな気がして。女性の気持ちも知りたくて、つい甘えちゃって」
「それは全然大丈夫なんですけど(いや大丈夫じゃないし)でもあの、圭さんに会いに来るってことは、彼女さんも未練があるとかじゃないんですかね…」
「いや、僕はもう断ち切ったんです。彼女に未練はないんですけど、どんな顔して会えばいいのかなってちょっと思ってます。すみません、じゃあこの話はこれで終わりで」
実際、圭クン夫妻には1年前に二人目の子供が生まれていて、それは多分彼女と別れて奥さんと元サヤってことなんだろうと、目まぐるしく試算してた。
きょうだいの上の子と歳が離れてるから、なにか事情があるのかなって思ってたけど、そうゆうことだったのか。
その日はもう、なんだかショックで軽く落ち込み、その後の打ち合わせもよくわからないまま終わった。
私が何故こんなに動揺してるのか、自分でもわからない。当時の私は、結婚した女は夫だけと添い遂げると本気で信じていたから(初心だったな)
その後何回も思い出しては、会ったことも見たことも無い、圭クンの元カノというのが、ものすごく狡い女に思えてきてムカムカした。
結婚していて仕事もバリキャリで、彼氏も作って、美味しいとこ全部味わって、時期が過ぎたら適当に男を捨てる。多分私より綺麗で若い女…なにそれずるい、バチも当たらないの?ってかひどい!キィィー!!
・・・って全部妄想なんだけど。
今思えば、私は結婚という貞操観念の枠にハマって、そうゆう自由な生き方に憧れてたんだろうな。羨ましかった。
そして割とタイプの圭クンが、私の事を好意的に思ってると自惚れてたのに、突然元カノの存在と、その元カノが圭クンの前に現れる事態に、なにか大事な宝物を元の持ち主に取られちゃったようなくやしさを感じてたと思う。
この時もっと、自分の気持ちをしっかり見つめてあげればよかった。
私は自分でも気づかずに、自分の正義を貫こうと保守的になってた。
人妻が不倫なんて、私の中では野獣としか思えない。そんな時代。
あー若かったなぁ、青臭い私(笑)
翌日、本気でこの元カノを見に、こっそり圭クンのオフィス近くに行こうかと思ったんだけど、それはちょっと自分でもヤバい人だと思ってしなかった。
私、実はストーカー気質なのか?
(続く)
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