星野クンのお誕生日をお祝いするデート。この続き↓
精がつく高級珍味のコース、私は元々あまり量を食べないので、その分星野クンがガッツリ食べてくれたけど、お鍋の〆はかなり残してしまった。
食後に、ハートのケーキに蝋燭灯してサプライズ。
「え・・・」←固まってるww
「お誕生日おめでとう。あれ、嬉しい?嬉しくない?」
「もちろん嬉しい、ビックリだよ」
そんなに大きなケーキではないのだけど、お腹いっぱいで食べきれないので、半分をお店の女の子に、残りの半分を更に半分ずつにして星野クンと食べる。お店の子が手際よく一旦ケーキを引き取って、カットして出してくれた。
星野クンに切り分けられたほうにバースデープレートと苺が乗ってたんだけど、すぐに苺を私のお皿に入れてくれる。私が苺好きって言ったの覚えてくれてるんだなぁって思うとちょっとホンワカした気分になる。結局その苺も半分にして分けっこ。こうゆうのカップルっぽくて好き(笑)
お会計して二人でお店を出る。
大通りに出るまでの短い路地を、そっと手を繋いで歩く。
こうゆう気配りも好き。
彼氏はいつもすぐに手を繋いでくるんだけど、内心誰かに見られてるんじゃないかと焦る。私は仕事的にもプライベートでも、人とのつながりがとても多い。だけど無邪気に手を繋ぐ彼氏の、その手を振りほどくこともできない。
夫バレより仕事を失うことのほうが怖い。私の職種は、勝手に人格者だと思われることが多くて、その分スキャンダルについてのバッシングが半端ないのでメンドクサイ。
星野クンは人前で手を繋いだりしないけど、こんな人影の少ない場所だと、ちょっとだけ軽く手を繋ぐ。同じ沿線沿いに住んでるし、帰りも途中まで一緒だから、この配慮はとてもありがたいと思う。気は利く子なので居心地は良いんだよね。
「あのさ、さっきも話したけどね、治りかけとはいえヘルペスで…」
「移してほしいわ(笑)」
笑顔で即答されて、ちょっとキュンとする。
「一応、今日病院に行って、殆ど治ってるけど患部にパッチして、フェラするならゴムしてって言われたから持ってきたけど。ヘルペスって性器にも移ることあるから」
「ありがと。病院行って来てくれたんだ」
「そりゃそうだよ。でもさ、もし治らなかったら、今日はディナーを予約してたし、お祝いだからご飯するとして、その後どうしようかなぁとか思ってた。二次会的なお店探そうか、そのまま解散か…とか。それとも当日で申し訳ないけどリスケとか。でもあの食材でお店予約したから、当日はダメだよね、とかさ、色々」
「じゅりちゃんと、飯食って飲むって日も全然アリだよ。俺的には一緒にいれればそれでいいの。そうゆう日もあるじゃん多分」
「いいの?セックスできないデートでも。ホントに良いのかなぁ。それも淋しいような」
「そりゃ抱きたいけどさ」
「今日だって1か月ぶりなんだよ。星野クンが会いたいって言わないから」
「会いたかったよ、でも俺、かっこつけてイイ子ぶるからさぁ。でも会いたかったんだよ、ホントだよ」
必死で弁解するのが可笑しくて可愛くてキュンキュンする。
全然タイプではない薄い顔だし、背も高くないし、マッチョでもないのに、この人が好きだなぁって思う。
自分でもイイ子ぶってるって知ってたのかと思うと、更に可笑しさが込み上げてくる。
そのイイ子ぶってるのが時々鼻に突くんだけど、イイ子の仮面が私にバレてることにも気付いてるんだろうな。私はすぐ顔に出るし、わかりやすいし。
何よりも、私がとても素で居られる。
本当は、1か月振りのデートなんて、別に私にとっては普通のサイクルなんだけど。
会いたいと言われないことに不服だったし、このところ、私が会える日を提案してるのもなんだか嫌だったので拗ねたふり。
私が男に求められ、崇めたてられる立場で在り続けたいし、そうじゃなければ別れる。無駄に自分の価値づけするのも、追うのも尽くすこともしない。それはペットと愛人を捨てようと思った時に決めた事。男に変な情を絡めて、甘い査定をするのはもう止めた。
「じゅりちゃん、可愛い」
「可愛くないもん」
「可愛いよ、早くぎゅってしたい」
「ぎゅってしてほしい」
「じゃあ、早く行こ」
笑いながら、急かされてラブホへ急ぐ。
ちょっと冷たい冬の空気が心地良い。
一緒にいて、気を遣わなくて、笑っていられるって良い関係だよね。確かにこうゆう人と結婚したらずっと平凡だけど幸せなんだろうな、など思う。
そして少しだけ胸が痛む。
『他人の夫をお借りしてます、神様、星野クンの奥様とご家族、ごめんなさい』
こんなに不道徳に自由に生きてるのに、時々湧き出る私の中の贖罪の気持ち。
罪なんかない、バチなんか当たらない。
結婚なんかただの制度だと思ってるのに、どうしていつまでもこんな気持ちを抱えてしまうんだろう。
だけど結局星野クンとラブホに行って、いつも通りに抱き合う。
服を脱がしっこしたいとか、一緒にシャワーしたいとか、ほんとイチイチ可愛い事言う星野クンのことは、やっぱり好きで大事にしなきゃと改めて思う。
この日は髪をアップにして、オフショルダーのセーターにタイトスカートだったんだけど、いきなり首筋にキスされて感じてしまう。
「今日、すごく色っぽい。アップも似合うしスカートもいいよ」
耳元で囁かれながらぎゅっと力強く抱きしめられる。
唇に満足にキス出来ない分、お互いに他の部分に唇を這わせて、時々耐えられなくてやっぱり唇にキスしちゃって(一応遠慮がちに、ヘルペスが無いほうの口角で)
今回はすごく星野クンの気持ちを感じるセックスだった。
「じゅりちゃん、大好きだよ」
そんな風に、私の目を見て言える星野クンは、もしかしたら、今の私の男達のラインナップの中で、最も私の事を好きなのかもしれない。そんな風に思う。
言葉じゃない。彼の気持ちが漏れ出して溢れてる。
「私も好きだよ、大好き」
本当にそう思うのが自分でも謎だけど(ついこの前まで捨てようかと思ってたのに!笑)
この瞬間の私の気持ちも漏れ出してる。それが星野クンにも伝わって、私達の気持ち同士が良い循環に包まれてるのを感じてる。
帰り際に星野クンが
「俺、じゅりちゃんと抱き合うの、ホントに好きなの。なんていうかさぁ、気持ちいいだけじゃなくて。あ、でも気持ち良すぎてじゅりちゃんとだと、早く‘‘お迎え‘‘が来ちゃうんだけどね(笑) それもだし、俺の送ったパワーが、じゅりちゃんとこから大きくなって返ってくる感じがするの。そうゆうセックスって、俺今まで知らなかったんだよ」
って言い出した。
「それで満たされた感じ?」
彼氏が良く言う‘‘満たされた‘‘って表現。
よくわからなかったけど、星野クンが代弁してくれてるような。変な感じ。
「俺はね。じゅりちゃんは?」
「もち、満たされてるよ。私もパワー感じてる」
陰と陽なら、男が陽で女が陰、と何かで読んだんだけど。
私は自分の事は、絶対に陽だと思ってる。
もしかしたら、その日の体調とかバイオリズムで陰陽も変化するのかも、とも思う。
それにしても、基本私は陽なハズ。太陽を守護星に持った強い私が、陽じゃない訳がない。
だから私は陰寄りの男が好きで、陽のパワーを引き出そうとするのかな。
パワーが足りなくなったら私に会いたいと思ってほしい。
セックスって素敵なコミュニケーションだよね。
私はどうしようもなく正直で節操がなくて、自分の気持ちに忠実でごまかせない。
だから、ずっと目の前の男を、私が好きで居続けられるように願ってる。
どうか私の気持ちを紡いで長く続いて。
時間の長さは関係ないとわかってる。
でも好きだと思う男は、やっぱり少しでも長く一緒に時を刻みたい。
だって好きだから。だって女だから。
いつもより少しだけゆっくりとピロートークして、帰り支度。
同じ電車で途中まで一緒に帰る。
来年のデートの日にちも決めて、その前に会えたら会いたいねって言い合って。
バイバイまたね。
手を振って、家に着くころにはLINEをくれた。
星野クンはセフレだけど、セフレじゃない。
恋人じゃないけど恋人。
兄のような弟のような、居心地の良い人。
割と好きだった従兄みたいな感覚(笑)
また会える約束が、私の心をホンワカにしてくれる。
セックスがあってもなくても、きっと彼は私に会いたい。
私も会いたい。今はそう思う。
明日にはまた、気が変わるかもしれないけど。
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