人妻の気紛れで自堕落な生活

人妻の夜遊びとか不倫とか時々仕事とか

秘密の黒い核を持つ同士

子を持つ人が、子育てがある程度落ち着いてから、子育て中に自分の楽しい事を全部放棄したって話をよく聞く。夜遊び行きたくても行けなかったとか、ネオンを見て涙が出たとか。女性だけじゃなく最近は男性からもよく聞かれるエピソード。

でも、子供に恵まれなかった人が、子供を持つ適齢期に授からなくて、すごく悩んで周りからのプレッシャーが強くて、悩んだり夫婦で泣いたりしたことってあまり聞かない。それは子育てには終わりがあって、子供が授からない事は永遠に終わらないからだと私は思ってる。少なくとも私は、子供を持たない女として、永遠に自分が何か欠落している気がしてる。

 

普段は言わないけど、当たり前に子育ての話をされるのが辛い時期もあったし、どんな子育ての苦労話だって羨ましいと思うこともあった。自分の歩まなかった別の人生を羨むのは誰でもそうかもしれない。でも楽しみは後から取り戻せるけど、子供を産み育てるのは、そのチャンスを失えば永遠に取り戻せない。

 

シマリス君は種無しで子無し。そのことを知ったのは、三度目のデートのドライブしてた時。

 

「別に隠しとらんけど、俺、種無しなんよ。だから子供できへんの。色んな病院で検査したけどアカンかった。まぁ俺みたいな親に育てられたら子供も気の毒やから、ええんやけど」

 

淋しそうに笑う横顔を、私は忘れない。
私達夫婦にも子供はいない。正確には夫には前妻との娘がいるけれど、私との間には子供がいない。作らなかったわけでは無くて授からなかった。どうしても子供が欲しい訳じゃなかったけど、出産適齢期を過ぎてから、何かをやり残した感覚はずっとある。

シマリス君は誰よりも子供が欲しかったんだろうと思う。彼は子育ての話が好きだから、自分が父親になったらどう育てるってイメージが大きかったんだろうって思う。

だけど自分の我が強い事にも怯えてて、親に成る事に怖さもあったんだろう。それは彼の生い立ちを知ると、その矛盾と葛藤がチラチラと見え隠れして、痛くて切ない。そしてそれは私も同じだった。私は生理が来る度がっかりしてたけど、どこかでいつも安堵してた。

 

私とシマリス君は似た者同士。種が無い男と、畑が悪い女。

私とシマリス君は、人にはとても言えないし見せられない、秘密の黒い核をお互い心に持っていて、それを波動で感じてる。だから抱き合って傷を舐め合う。

これは愛じゃない。労わり?慰め?わからないけど、純粋に好きではなくて、ただ引寄せられる磁石みたいにお互いを溶かしたくなる。人に言えない淋しさで繋がってる私達が、どこか自分達に足りない部分を埋め合い愛し合う。そんな逢瀬。

 

私はここまでの言語化は出来なかったけれど、随分前からそのことに気付いていたし、だからこそ彼を私の男から外さなきゃって思ってた。何人も男を持ってる多頭飼いでも自分なりのルールがあって、男はそれぞれ全力で好きだし愛してる。だけどシマリス君のことは、愛とは言えない。愛してるって言葉は演出で使うだけ、私達はもっと泥臭い波動で繋がってるだけ。

だから去年一度は捨てたつもりだったのに、彼氏とお別れした絶妙なタイミングでLINEが来るから、また再び会ってしまったのが3月。あの時はまだ私もわかってなかった。私達はただ、お互いを取り込もうと対立してたのだと思ってた。だけどそのエネルギーが優しく変化して、私の弱くて脆い心を押すから気付いてしまった。いや、それまでも何となく気付いてブログに綴ってたけど、私は直視したくなかったんだと思う。

私達はネガティブな暗い過去を共有していて、そのために親にはなれない人生を歩んできた同士。だから彼氏とお別れして傷ついた私には、シマリス君の身体が身も心も染みたし有難かった。

 

でもこんな歪んだ関係をダラダラと続けるのは不健康と感じていて、私の男達にも不誠実だと思ってた。そもそもポリガミーであることをカミングアウトしてない時点で不誠実もへったくれも無いけど、私なりの筋があって、そうじゃないのは自分が気持ち悪い。だから、シマリス君との傷の舐め合いはもうやめよう…とボンヤリ思ってて、もうすぐ来る彼の誕生日に、お祝いとお別れを伝えるのはどうだろうって思ってた。

だって普段全然連絡しないし、もしかしたらこのまま二度と会わない関係なのかもしれない。それなのに突然バイバイするのもなんだか自惚れてる女みたいでイヤだし。

それに、出会って3度目の彼のお誕生日を、ただ純粋におめでとうって言いたかった。誕生日が来てもまだ30代、12歳も年上の私の傷を癒してくれてありがとうって言いたかった。

 

それなのに。

 

お誕生日の前日、また絶妙なタイミングでシマリス君からLINEが届いた。すごい久しぶりなのに、言い訳も何もなく、温泉泊まりに行こうって。

私はまさに、明日どんな文章でLINEしようか、それともこのままフェイドアウトしようかと考えていたのに。

 

ずるい、だって嬉しい。

これが愛じゃなくても、ただの傷の舐め合いだとしても、やっぱり思い出せば会いたい。私もイカレてるなぁって思うし、都合の良い女だともわかってる。でもシマリス君だって私の都合の良い男だもの。こんな不誠実な関係でダラダラ続いちゃってて、他の男に申し訳ないって思ってるけど、でもやっぱり会いたい。

会えるって思ったら嬉しくて、その心の動きに自分でも驚いてる。

会って、また偽物の「愛しとるよ」って台詞を囁かれて、一晩中抱かれて眠りたい。

 

どうしよう、全然終われてない自分。

もうとっくにシマリス君は補欠にしてたつもりなのに、結局シマリス劇場に巻き込まれてるなんて。

 

でも、私の気が変わるかもしれないから、会うのは8月にした。

この前もそうだった、かなり先に約束した。

でもきっと、結局私はシマリス君と会ってしまうんだろう。そうして愛する男達に申し訳ない気分で、だけど幸せで嬉しくて泣くんだろう。

 

これは完全なる浮気。

・・・

まだ浴衣を悩んでる。これも可愛い。早く買わないと夏が終わってしまう…


 

 

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