人妻の気紛れで自堕落な生活

人妻の夜遊びとか不倫とか時々仕事とか

ファイター3度目

2度健全なデートをして、時々連絡は取り合って、三度目のファイター君。

前回はこんな感じ↓

jurinrin.hatenadiary.com

夫がいない週に、今度は私が奢る約束でバルへ。

もし発展がないとしても、これで貸し借りはない関係になる。私は男に奢られっぱなしというのがどうも苦手。お付き合いする仲だと、メインの会計は男性にお願いして、細々なものは私が支払うことが多いんだけど、お付き合いしない人とは貸し借りを作りたくない。これって性分だから仕方ないよね。

だから、これで逢うのは最後になるのかもしれないし、ここからお付き合いに発展するかもしれない。

 

私の気持ちはまだよくわからない。もしかしたらもう、好きになってるのかもしれないとも思うし、そうでもないとも思う。

 

待ち合わせ場所で佇むファイター君は、この前と同じくさり気なくオシャレで背が高くて、カジュアルな服装がとても似合っていて、すごく若く見える。好みの顔ではないけれどイケメンの部類だと思う。9歳年下かぁ…私はいつまで年下の男と付き合えるんだろう、なんて、声をかけるのを忘れてボンヤリ眺めてしまった。

 

3度目は、だいぶ心的距離が近い。やりとりの文章も敬語ではなくなっていた。私は数日前、禁煙に成功してるというファイターに『じゃあキス出来るね』と返事をしたので、今日はキスするのかなぁって思ったりしてた。キスに淡い期待を持つんだから、やっぱり少しは好きなのかもしれない。

 

乾杯して食べたいものを頼む。久しぶりのスペイン料理は美味しかった。

なんとなく会話は、前回会ってからの3週間、他の異性と出会っていなかったか、お互い今後をどうするつもりなのかを探り合ってる感じ。

 

「俺、もうポイント無いからログインしても眺めてるだけで何にもしてない」

 

「前に言ってたメッセージやりとりしてた人は?」

 

「もうしてない。する気もないし」

 

「ほんとかな、デートとかしてたんじゃない?」

 

「それこっちが聞きたい、沢山お誘いあるでしょ?」

 

「そうねぇ、でもファイの事は割と良いと思ってるんだけど」

 

「キス許可でたしね、嬉しかったなぁ」

 

じゃあキスしてよ、と言いたくなるところを堪えた。私は何を戸惑ってるんだろう。

若くイケてる男を目の前にして、私は少しだけ自信を失って自分と釣り合わないと感じてる。だから私は勝気に振舞ってメンドクサイ条件を沢山並べて、いつ断られてもいいように準備してきたんだけど、この人は悉く私の条件を乗り越えてくるから、ホントに好きになっちゃいそうで怖い。恋の始まりはいつでも私の心に余裕が欲しいのだけど、その余裕を好きな気持ちで奪われてしまうのが怖い。でも嬉しい。心が動くことはとても喜ばしい。この感覚久しぶり、ジワジワと好きになる感じ。

 

「ねぇ、どうして私だった?会う前、一度断ったよね」

 

「すごく気になって。なんだろう、直感。断られた時も『そんな訳ない』って思った。だってこの人だって思ってたから」

 

「なにその自信」

 

「いや、自信無いよ、だから俺けっこう謙虚にメッセージしたと思うけど」

 

「じゃあ、アナタのメッセージ読み返してみる?」

 

そう言って、二人してスマホを覗き込んで、夏の終わりの互いのやりとりを読んで笑った。本当にファイターなんだな、私がメチャクチャ冷たく断っても、諦めずに食いついて来たから今、こうして二人で食事をしている訳で。

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3度目なので、今後のことを少し話そうとは思ってた。だから私から提案。

 

「私達、お試しで付き合うってどう?例えば年内いっぱいとか」

 

「なら、ちゃんと付き合いたい俺は」

 

「お試し期間が無いと、逃げ場も無いよ?」

 

「無くていいじゃん、名刺も交換するんだよね?」

 

「そう、前にも言ったけど、ちゃんと付き合う時は名刺を交換して、お互いの身分を明かす条件だよ。それと私の条件は、付き合ってる間はワクチンを打たない、禁煙も続けること。連絡はマメじゃなくていいしそれほど手間のかかる女ではないけど、セフレじゃなくて恋人として付き合いたい。ちゃんと好きになりたい」

 

「他には?」

 

「んー・・・デートはしたいかな」

 

「どんなデートが良いの?」

 

「朝からホテルにお籠りってデートばかりなのは嫌かな。たまには良いけど」

 

「それは俺も。せっかく近所だし、日曜の朝にちょっとだけコーヒー一緒に飲むとか、仕事帰りに少しだけ会うとかもしたい。俺、セックスより好きな人とのキスが一番好きだし」

 

なんとなく話が具体化してる気もするけど、お試しでスタートじゃダメなのかなぁ。

キスだってセックスだって、試してみなきゃわかんないし、試してダメなら捨て案件なんだけど。なんて思いながらも、油断して笑ってるファイターの顔がちょっと眩しくて可愛くて、なんだか照れる。

 

あ、今『キュン』って音が聞こえた。

恋の欠片をちょっと感じてる。

 

楽しいからちょっと飲みすぎちゃって、ファイターにも飲ませすぎた。

朝早いファイターを早めに帰そうと思ってたのに、まぁまぁ遅くなってしまったし。

 

テーブルチェックでお会計を済ませる。

 

「やっぱ俺が払うよ」

 

「今日は私の奢りって言ったじゃん」

 

「そうだけど…デートは男が持つものだし」

 

「私もそう思う。だけど私も言い出したら聞かないの。めったにないから安心して」

 

「じゃあ、これからも今日の挽回が出来るデートがあるってことで」

 

頑張りすぎるんじゃなく、意地を張るんじゃなく、さりげなくこうゆうこと言えるの可愛いなと思ってしまう。きっと私、今デレっとした顔してるんだろうな…

 

同じ沿線で一駅違いなので一緒に電車に乗った。どうゆう訳か乗った車両は誰もいなくて二人きり。程良く酔って、誰もいないことを良い事に私から手を差し出して繋ぐ。顔を寄せ合って他愛ない話でクスクス笑って、なんだか高校生みたいだな。

ファイターが下車する駅に着く寸前、ふわっとハグされた。ほんの一瞬だけ感じる男の体温。

 

すぐに離れて、爽やかな笑顔で手を振りながら電車を降りていく。

え、もうちょっと、もう一回今の…

と思ってる私を置いて、もう彼はホームに佇んでる。

 

電車が動き出して、ホームから大きく手を振ってるファイターを見ながら

 

「キスの許可出したのに…」

 

と漏れる独り言。

こうゆうの、ホントに狡いな。口説かれてるふりして口説いてるのに、さり気なくかわされてるみたいな。でも悪くない。寝てみたい。すごくすごく久しぶりにそう思う。

 

ところでこの日、私は昼間に彼氏とデートして、もちろん抱き合った。その方がファイターの事を冷静にみられるかなとも思ってたけど、結果は全然関係なかった。

つくづく私って、目の前の男に対して全力で、一瞬前の事は関係ないんだよね。だからって彼氏がどうでもいいってことじゃないよ。どの男も愛しくて優劣は無いってこと。

ファイターはまだ愛まで熟れてないけど。

・・・

私のお気に入りリップ。3本使ってまたリピしちゃったよ。
薄付きで艶々でオススメ、キスする時用(笑)

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