人妻の気紛れで自堕落な生活

人妻の夜遊びとか不倫とか時々仕事とか

月が満ちる前日②

シマリス君と温泉デート。いきなり激しく抱き合って、海を見ながら温泉入って、一緒にご飯を食べて、また温泉に入る。んー幸せ。この続き↓

jurinrin.hatenadiary.com

二度目の大浴場に行って、部屋に戻ったらシマリス君は仕事の電話中だった。

男の仕事してる姿って好き。やっぱり私は自分のビジネスを展開する人が好きだ。誰かの奴隷ではなく、自分の力で稼ぐ人。この顔も好き、身体も好き。しなやかな筋肉を纏った大きな身体に似合わない、細くて長い繊細な指も好き。

そんなことを思いながら仕事中の彼を見ていたら、私の視線に気づいて振り返り、通話しながら軽く頭を下げて目配せをする。大丈夫退屈してないよ。見た目が好きだと見ているだけで幸せなんだよ。心で呟く。

 

仕事の電話が終わったら、またすぐお布団まで手を引かれ、抱き合う。この日のシマリス君は、いつもより丁寧で乱暴で激しい。優しい愛撫の後に怒りをぶつけるように突いてくる。だけど私の身体の一部にキスし続ける事を欠かさない。そうして何度か果てた後に、私の髪を撫でながら尋ねて来た。

 

「ねぇ、俺と会ってない時に誰かとセックスした?」

 

その聞き方があまりにも弱々しくて可愛いので、私は思わず笑ってしまった。さっきまであんなに俺様でドSで、激しく私を抱いていたのに。

いつも『淋しかったやろ?』とか『俺の事思い出してた?』とか言われる。でも他の男の事を気にするような人だとは思ってなかった。出会ったサイトを辞めた時でさえ事後報告で、私には『個人の自由だから』と敢えて退会を迫る様子でもなかったし、あんまりの絶倫加減に私が『他の女もいるでしょ?』と尋ねても『じゅりんもやで。その感度じゃ男一人では足りんやろ』と切り返してきた。私はシマリス君を誤解していたのかもしれない、本当は強がってかっこつけてたのかもしれないなぁと、割と本気でそう思う。

 

「誰ともしてないよ。意地悪だなぁ知ってる癖に。そんなこと出来るわけないじゃん」

 

笑って即答できなかったのが惜しい所だけど、サラリと口から出る嘘は自分でも上出来だと思う。でも笑っちゃった後だから、なんだか信憑性には欠けてたみたい。話し終わるのを待たずして、シマリス君がまた尋ねる。

 

「ホンマ?じゃあ俺のこと思い出してた?」

 

「ホンマホンマ。シマリス君のこと思い出してたよ」

 

「いつ?」

 

「いつでも」

 

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私の回答に満足したのか、私の顔を掌で包んでキスする。私もシマリス君の頭を撫でてキスし返す。

 

「うーん、俺ホンマは甘えたな時もあるんや…」

 

そう言いながら私の胸に顔を埋める。なんて可愛い、愛おしい。あの甘いハグやキス、その後の狂おしい程の激しいセックスと、子供みたいに弱々しく甘えてくるこの仕草、全てが計算なら怖い男だなぁ…だけどこの多面性こそが、彼が私を選ぶ理由なのかもしれないし、私が惹かれる理由なのかもしれない。

私は誰のどの人格も否定せず付き合える。それは自分自身の極端な多面性に疲弊するほど付き合ってきたから。だけど多くの人は、誰かの一面か二面を捉えて、その他を許さない。それに傷つき苦しんできた私は、今なお自分を解放しきれないシマリス君によく似ているのだ。

 

その後再び、いや、みたび?抱き合って何度も果てた後、シマリス君は再び仕事。もう夜遅いのだけどいつもこの調子だから、この人はもう仕事のエンジンを切ることはできない人種なのだろう。同じように‘‘男らしさ‘‘や‘‘意地‘‘や‘‘プライド‘‘も脱ぎ捨てることが出来ない。だからいつも隙が無いように振る舞って大人で在ろうとする。裸で抱き合った後だけは、弱くて甘えたな自分を取り戻せているのかもしれない…そんな風に感じる。

 

そっとバルコニーに出てお風呂に浸かる。

夜空に丸いお月様。そういえば明日は満月だった。月が満ちる前の日、それはなんだか完璧に見えて不完全なシマリス君みたい。そしてシマリス君と私はどこか似ている。

仕事を終えたシマリス君がバルコニーに来た。

 

「一緒に入ろ」

 

「うん、ええね」

 

湯船に二人。シマリス君の胸に私の背中を預けて、一緒に夜空を仰ぐ。

 

「満月みたいだけど、満月の一日前のお月さまだよ」

 

「ホンマや丸いな。満月じゃないん?」

 

「そうなの、ちょっとだけ不完全。なんだか私たちみたい」

 

「なんで?」

 

「何度も抱き合って、もうお腹いっぱいもう出来ないって思っても、また抱き合ってしまうから」

 

「それはキミが魅力的だからやで」

 

シマリス君が絶倫だからでしょ」

 

「ホンマの男はこんなもんや」

 

「じゃあ、ホンマの男に出会えて私は幸せね」

 

 「好きやで」

 

「私もよ、好きだよ」

 

これから先、満月の一日前の月を見る度、私はこの日の事を思い出すだろう。お湯の中で感じる体温と‘‘スキヤデ‘‘って言葉と音も。

シマリス君には過去も未来も無い。その瞬間を生きてる人。明日別の人に同じ言葉を囁いたとしても、今この瞬間の私への気持ちに嘘はない人。その言葉に駆け引きやサービスは無いことも、やっと理解し始めてた。それは、私がいつか去る事を恐れて、私を引き留めるために愛を表現する寿クンの姿を見ていて気付いた事。寿クンの愛が悪いと言う訳じゃない、良い悪いなんか愛には関係ない。ただ言葉の持つ意味と、その純度に私が気付いただけ。どっちも確かに愛なんだ。私の中にもどちらの愛も存在する。多分私はとても器用で、その二つの愛を上手く使い分けてるだけ。そして今はシマリス君に共鳴して、自分の偽らないこの瞬間の気持ちが溢れてるだけ。

 

お風呂から上がってまた愛し合い、その後飲みながら他愛ない話をして、またお風呂に入って午前を回ったところで眠ろうとしていたら、またシマリス君に襲われた。結局夜中の2時まで殆どの時間を抱き合って過ごして、もう絶倫と言うより病気じゃない?一体何回射精したんだろう。嘘じゃなく果てているのは確認してるんだけど、こんな人が‘‘ホンマの男‘‘って言っちゃったら、世の中の男性が殆ど偽物って事になっちゃうよね(笑) そして求められるままに、応え続けられる私の体力も大したもんだな、と妙な自画自賛するんだけど。何度も求められるのは単純に嬉しい。

 

シマリス君が、ホンマの男だなぁって私が思ったのはこのあと。

眠りについてから、私はすごく怖い夢を見た。夢の記憶が曖昧なのだけど、私は恐ろしくて思わず叫んだ。もちろん夢の中なんだけど、多分寝言でも叫んだと思う。

 

「きゃあああ!」

 

「え、大丈夫?大丈夫やで、大丈夫だから!」

 

シマリス君の声で目を開いたら、シマリス君が私をギューッと抱えるように抱きしめて、頭を撫でてくれていた。

 

「大丈夫やで、俺がいるから。大丈夫大丈夫‥‥」

 

ポンポンと背中をそっと撫でられる。大きな身体に包まれて苦しい程に抱きしめられていたんだけど、私はすごくホッとしてシマリス君の体温と心臓の音を聞きながらまた眠ってしまった。いつもは腕枕が辛いとか、本当は一人で眠りたいとかって途中でそっと隣の布団に移るんだけど、この日は男の体温って有難いなぁなんて思いながら、そのまま抱きしめられたまま目を閉じた。

 

朝になってもまだしっかりとホールドされたままで、さすがにシマリス君の腕が痛いだろうとそっと離れたけど、また引き寄せられ抱きしめられてウトウト。好きな人と迎える朝ってやっぱり幸せだね。一人寝が良いってずっと思ってたけど、たまには二人も良いな…と、こんなに何度も一緒に泊まってるのに初めて思った(笑)

 

朝が弱いシマリス君は、夜とは別人のベタな甘えん坊になって、グズグズとお布団の中で時間を過ごしたがる。今度は私がハグして、掌や肩を揉んだり頭を撫でてあげる。この甘えん坊の時間もわたしの好きな時間。そうしてギリギリまで甘えてから、顔を洗い髪を整えてビジネス戦士の顔になる。

 

「ねぇ、昨日私が叫んだの覚えてる?」

 

「え、叫んだん?なんで?」

 

シマリス君は、大丈夫って私を抱きしめてくれたんだよ」

 

「え、ホンマに?ごめん寝ぼけとった、そうなん?」

 

「逆に無意識にアレが出来てたなんて、なんか尊敬するー!」

 

「え、俺どんなんやったん?寝ぼけてて覚えてない!」

 

覚えてないなら尚更、ホンマの男やね、と言ったら笑ってた。

その男気の鎧が、彼を時に苦しくさせてることには気づいてた。その瞬間を全力で生きてるからこそ、少しずつ雫のように苦しさが滴る。温泉コンパニオンはそのために存在する。今はきっとそれが私の役目なんだろうな、彼が飽きるまでは。

 

2つ手前の駅まで送ってもらい、家に帰ってからいつも通りのお礼のLINEをした。

 

こちらこそありがとう、また会おうね

 

これもいつも通りの返事。

いつも『また会おうね』と書かれてる。シマリス君にとっては、デートは一回ずつの短編小説なのだろう。だから過去も未来も無くて、毎日の日常に私達は互いに存在しない。そしてそのことが、今の私にとっては心地よい。そうゆう距離感で‘‘付き合ってる‘‘と言っても良いと思える。

セックスのために心を沿わせる。そうしてセックスで対話して、セックスで殻を脱いでいく。それらはシマリス君に投影していて、きっと私も同じこと。だから私達はお互い、今はかけがえのない恋人。きっと今、私の殻を脱がすことが出来るのも、シマリス君の殻を脱がすことが出来るのも、お互いに一人だけだから。

 

互いの温度が変わればいつか離れる日も来る。でも私は月が満ちる前の日は、これから必ずあの夜を思い出す。シマリス君も私の欠片だったってことに、今更だけど気付けて良かった。

 

 

R18やこの続編については、書くかもしれないし書かないかもしれないけど、とりあえず【終わり】

 

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シマリス君や星野クンと出会ったのは出会い系!コロナ禍の狩人ライフには欠かせないサイト。女性は無料で使えるよ。サイト内で日記も更新してます(私を探せるかなぁ)

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