10年越しのプラトニックボーイフレンドと、その息子とのデート。
趣旨は社会人の息子の進学相談ということだけど、私の気分はすっかりデート(笑)
久々のボーイフレンドとの再会も楽しみだけど、連れられてくる20代の息子にときめいてしまったらどうしよう、など不謹慎な事も想像してみる♡楽しみすぎる。
ボーイフレンドはこの人↓
わたしは彼の事を「先生」と呼んでいる。
私の仕事上マストな数学的技術が、実は致命的に苦手なので、出会った当時に随分彼に教わったのだ。
今はフリーソフトで簡単に導き出せるのに、その原理をイマイチ理解してないのでフリーソフトも使いこなせなかったから、先生の存在は本当にありがたかった。さすが数学科出身!
そんな恩師の先生との2年ぶりの再会は、都内の綺麗なビルのエントランスで待ち合わせ。18時の待ち合わせだったけど台風が心配で早く出てきたら、15分も早く着いてしまった。
化粧室でメイクを直して出たら、そこでバッタリと先生と再会。10分前には待ち合わせに来る人だとわかってはいたけど早すぎ(笑)
「やっぱりそうだった、さっきエスカレーター乗ってる後ろ姿みて、じゅりんちゃんだと思ったんだよね」
「え、だったら声かけてくださいよ」
「いや、俺だけ張り切って早く着きすぎてるみたいでカッコ悪かったからさ」
全然変わんない。いや、少し白髪が増えたかな?確かもう50半ばなハズだけど、一見草刈正雄っぽい昭和の美形。笑うと人懐っこくて、割と好きな顔。草食なのが玉にキズ。
「息子さんは、もうすぐ来るのかな?」
「いやあいつとは、ジュリンちゃんとの約束の30分後に約束してるの。一杯飲みに行こうよ。久しぶりだし、喉乾いたし」
予期せぬゼロ次会、しかも二人きり。
こうゆう演出、ちょっと嬉しい。張り切ってオシャレしてきた甲斐がある。
服装はさんざん悩んで、ちょっと攻めのワンピにした。
胸元が大きくV開きで、軽いソフトコンシャスなデザインだけど、紺色なので上品に見える。袖が七分なのもお気に入り。少しスカートの丈が短めなんだけど、微妙にラップ風に重ねられているので厭らしくない。
合コンなら、下着のスリップは大きくVの黒レースで、チラ見えしてもセクシーなもの選ぶんだけど、ヤリすぎない程度にノンレースの浅いVの黒キャミソールを着た。
何となく胸元は見えるけど隠されてるような。わざと見せてないよってアピール←誰に必要なアピールw
ワンピの上には同じ紺色のロングコートを羽織り、アクセサリーは小さな一粒ダイヤのネックレス。シンプルだけど大人感。先生はわかりやすく女らしい服装が好みなので、きっと気に入るはずと思ってた。
予約してくれてたお店のウェイティングバーで、まずはゼロ次会。
コートを脱いだ私に
「どうしたの、素敵だね今日の服」
と早速先生が気付く。
「え、私はいつもオシャレして先生とお会いしてますよね(笑)」
「そうだけど、久しぶりだから」
と照れて視線を逸らす。
いいムード。
ああ思い出した。
プラトニックの醍醐味は、この落ちそうで落ちない感じ。
絶対にお互いに好きなはずなのに、すんでのところで先に進まない。
この切ない感じがすごく心地よい。
先に進めたくなったら困るから、所々でブレーキをかける。
落としたい男なら、逸らした視線の先で顔を覗き込むとこだけど、私も照れたフリをして酒を飲む。
こうだった、この時間が好きだった。
「2年ぶりだよね。何してるのかな、連絡しようかなってずっと思ってたんだ。気になってたけど、もしかして前に会った時、何か失礼なことしたかな、と思っちゃって」
この一言で、あのハグは無かったことになる。
あのハグ。2年前に、ふいにお互いに異性を感じて、ホームで抱き合った10秒間。
当然何もなかったように私も応える。
「たまたま去年は忙しくて…でも、デートのお誘いは男性からするもんでしょう?待ってたんですよー!もう!」
「そっかぁ、ごめんね。俺もなんか気になりつつ、連絡しそびれてた。今日はありがとうね。じゅりんちゃん変わらないよね。いや…」
「え?」
「いや、うん、変わらない。髪が伸びたね。なんというか、素敵だね」
「先生も変わらないね。相変わらずイケメン」
「もうオッサンだよ、白髪が増えたしね」
もっとダイレクトに褒めてくれてもいいけどな。若くなったとか綺麗になったとか。
まぁその程度に留めるのがプラトニック流儀。口説いてる風でも口説かれてる風でもダメ。でも本音をチラチラとお互いに織り交ぜる。
「でも…やっぱり素敵ですね。久しぶりに会えてよかった」
グラスを眺めながら呟いてみる。
会いたかった、そう言いたかった。
夫が男として私に卒業宣言をする前、私は不倫は考えたことも無くて、こうしてたまに男性と食事だけするデートは、夫も公認の私の小さな『遊び』だった。
先生との長い付き合いの途中、私達夫婦の間に変化が起きて、私は自分を抱く男を外に求めるようになったけど、今手元に在るプラトニックな男友達から、私を抱く男を選ぼうとは思わなかった。
プラトニックな関係で、私達は既に完結している。そこから変化を望めば、この関係が崩れて別の形になっていく。
何よりその変化が怖かった。
この脆くて細い糸の上を、二人で渡っているような甘やかなスリルを、もっとずっと味わいたかった。この関係を作り上げるのは時間がかかるし、何より互いに稀有な存在なのだから。
「なんかさ、じゅりんちゃんといると、居心地が良いんだ。余計な事も話しちゃってる気がする。だけどそれも心地良いっていうかさ」
「そうなんですよね。奥様との旅行の写真見せてくれたの、覚えてます?あの時ちょっと妬けちゃうなぁって思って。次会ったら文句言おうと思ってたのに、2年後ですよーオコですよ」
「え、そうだっけ?どこ行った写真だっけ?ギリシャ?そうだよね。去年はスペインに行ってさ、今年はコロナで‥‥」
やっと久しぶりの緊張もほぐれて、私もちょっとだけブリッコしながら喋って、なんとなく昔と変わらないペースになってきたところで、息子登場。
「パパ、お待たせ。あ、初めまして!今日はお時間いただきありがとうございます!」
爽やかな10頭身登場‼
先生と顔は似てるけど…
私の第一印象は『別の生き物!』
メッチャ顔が小さくて、手足が長くて、背が高い。
この前飲み会で、元モデルの40代男性と同席したけど、それよりもっとバランスが異次元!
きゃーこれは、トキメクとか言う問題ではなく、オモチャみてるみたいな?3D?
先生だって年齢の割にはイケメンで高身長なんだけど、もうそんなレベルじゃない…
私の恋愛対象がどんどん若年化してるとは言え、20代は無いわ…と悟った瞬間。
この人種と並んで歩ける自信がないわ。私だって8.6頭身、バリバリ昭和生まれのわりには悪くないと思ってた。
彼氏にはいつも小顔と言われてきたけど、例えるなら菜々緒の隣に座って合コンに参加するような気持ちよ。
はぁ、自分の老いを感じる・・・
(続く)
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