人妻の気紛れで自堕落な生活

人妻の夜遊びとか不倫とか時々仕事とか

進化する関係➂Last

いつもなら、早起きして寝ているシマリス君を起こさないようにお風呂に行って、メイクも済ませてお部屋に戻るのに、うっかり寝過ごしてしまった。

 

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jurinrin.hatenadiary.com

 

眠ってるところをモゾモゾと触れられる。

寝ぼけたまま、何となく身体が反応してしまう。

気付いたら、朝勃ちとおぼしきモノを握ってる自分(笑)

 

こんな寝起きの顔で、メイクもしてないし歯も磨いてないのに恥ずかしい…と理性では思ってるのに、本能はすっかり受け入れ準備が出来ている謎(笑)

 

「朝だから、声出したらあかんで」

 

そう言われると余計に声が出そう。

案の定、途中でシマリス君に口を塞がれるけど、これがまた酸素が薄くなるのか更に昇り詰めてしまう。

朝から激しく攻められて、やっと解放されたと思ったら部屋の電話が。

 

「おはようございます、お布団上げに伺ってもよろしいですか?」

 

爽やかなフロントからの電話。

はい、はい…と朦朧と返事をしながら、浴衣を着る。

 

すぐに係の人がお布団を片付けに来て、その後ほどなく朝食も運ばれる。

シマリス君はぐったりして、畳に寝転んでる。

 

「あらあら、お布団敷いたままにしてもらえばよかったのに…」

 

仲居さんに言われるも、全く気が回ってなかった私。

 

「朝弱いから、いつもこんな感じで…すみません」

 

それにしても。

着替えもしない、身支度もしないで朝食を頂くなんて、何年振りだろう?

普段から病気で寝込んでる時以外は例え部屋着のままでも、顔を洗って髪を整えてから朝食を頂くので、今日はすごくだらしなくて恥ずかしい気持ち。

シマリス君は、寝起きのままの私のことなんかぜんぜん気にしてない様子だけど、恥ずかしいので下を向いて食事を済ませる。

 

食事の後は朝風呂へ。そのままメイクもブロウも済ませてから部屋に戻る。シマリス君はチェックアウトのギリギリまで眠る。レイトチェックアウトにしてるのに、毎度このパターン、ほんと朝が弱いんだよね。

 

少し眠って復活したシマリス君を部屋の内風呂に入れて、身支度を手伝う。

 

「ねぇ、綺麗な身体だね」

 

つい言葉が漏れてしまう。まるで若い女に放つオッサンのセリフ(笑)

ツルツルの肌に余計な肉が無い身体。だけどちゃんと筋肉は付いてて、背中の大きさや足の太さは男らしい。手足が長くて美しいバランス。

この男がさっきまで私のモノだった。なんだか誇らしい気持ち。

 

チェックアウトして、海沿いを車で走りながらゆっくりと帰る。

行きと同じく、帰りもあまりシマリス君の仕事の電話が鳴らなかったから、たくさんお喋りしながらドライブ。

 

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 Photo by Darwin Vegher on Unsplash

 

「これから冬だね、シマリス君は冬が嫌いなんだよね」

 

「そや、寒いの苦手やで…嫌やなぁ」

 

「私は冬が良い」

 

「知ってる、雪が降らなあかんもんな」

 

「そうなの。ねぇ、冬は私の車でお出かけしようか」

 

「いやや、俺が迎えに行くで」

 

「だって、私の車はスタッドレスだし四駆だし。私、雪道は運転慣れてるし」

 

「そうかぁ~雪が降ると遠くに行けんもんなぁ」

 

「近場のデートもいいけどね」

 

「雪があるとこ行くときは、お願いするかもしれんな。せっかくだしな」

 

「ってことは、冬もデートできるの?」

 

「当たり前やん、また行こうな」

 

また行こうな…この一言、何故こんな風に今まで思えなかったんだろう。

いつも次の約束が無いままに送り届けられると、もうこのまま次は無い気がしてた。

 

いつも自信満々で‘‘男を捨てるのは私‘‘と言ってる癖に、シマリス君は私の手の中からするりと抜けてどこかに行ってしまいそうな、追いかけても届かない場所に逃げてしまいそうな気がしてた。

会う度に‘‘これで最後かもしれない‘‘と、その全てを目に焼き付けようと思ってた。

 

掴みどころが無くて、遊びと本気の境目が見えなくて、嘘と真実の狭間で抱き合って。

私はいつ捨てられても自分を保てるように、必死に自分を律してた。

 

何故この人だけが私の不安を掻き立てるのかはわからないけど、その不安が少し溶けて、私がこの人といる意味を今回の二日間で少し理解できた気がしてた。

 

どんなに頑張っても、どんなに信じあっても、いつか別れは来る。

その日は突然訪れることもある、自分達の気持ちとは無関係に引き裂かれたこともある。

もっと言えば、生涯連れ添った夫婦だって、一緒には死ねないからお別れする。

 

人はいずれ一人になる。

 

いつまで続くかより、今どれだけ楽しめるか、愛せるかなんだと改めて思う。

そしてどれだけ心に爪痕を残せるのか。

 

私の中では、シマリス君の爪痕は、強く胸に刻まれてきっと消えない。

吐くほどのセックスを与えられ、忘れてた女としての価値を取り戻してくれた。

そこからまた、私達の関係は少し進化してる気がする。

もう一歩心の距離を近づけて、もう少しお互い信じられて近い存在になれたらいいね。

 

少し遅いお昼を一緒に食べてから帰宅。

帰って来てお礼のLINEを送る。

 

こちらこそありがとう!

楽しかったよ!

また行こうね!

 

可愛い返事が届いた。

‘‘だいすき‘‘って書いてあるスタンプで返信したら

 

好きやで

 

って、文字で返事が来た。

いつもはスタンプ返しなんだけどな。ちょっと照れるな。

 

今日はこの言葉を、素直に受け止めよう。

この瞬間の気持ちが真実なのは私が一番よく分かってるのに、私はいつも信じないで疑って、予防線を張って強がってバカみたい。

たまには浮かれて、少し自惚れてみよう。

 

色々分析して、なんとか自分の気持ちと折り合いをつけて、この出会いの意味を考えて、そして諦めて、きっと私は若い男の身体目当てなんだと思ってたけど。

 

私はやっぱり、どの男にも恋してる。

シマリス君にも、ちゃんと惚れてるんだよね。わかってる。

  

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