人妻の気紛れで自堕落な生活

人妻の夜遊びとか不倫とか時々仕事とか

進化する関係②

温泉デート、なんとなく初めて素の二人。

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jurinrin.hatenadiary.com

 

いつもなら、ここから絶倫なシマリス君の終わらない激しいセックスなんだけど、今回はそうでもなかった。いつも通り丁寧に抱かれてお互い何度も果てたけど、一時間ちょっと抱き合ったところで一旦休憩。

身体を離して抱き合う。

 

「ヨチヨチ、イイ子だね」

 

時々こうして赤ちゃんみたいに声を掛けられて、髪を撫でられる。

男の胸に顔を埋めてただ体温を感じる時間って、何故こんなに気持ちよく幸せな気分になるんだろう。

 

今までのデートでは、この時間は、シマリス君が飽きるほど私を抱いた後。フィニッシュしても結合したままで、ほどなくシマリス君が再び始まってしまう絶倫パターンだった。それはそれで私に夢中になってくれてるのが嬉しいんだけど、時々休憩をはさんでお喋りしたいとは、前にもリクエストしたことがある。

だから今日はなんだかとても嬉しくて、少し甘えたくなる。

 

「ねぇ、ちょっと甘えたい」

 

「もう甘えとるやん」

 

「そうだけどね。後でちょっと、離れにあるお風呂に一緒に行かない?一緒に入れる訳じゃないけど、外を一緒に歩きたい」

 

「うん、ええよ。さっきは貸切の時間で、外の風呂は入れんかったし」

 

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ここは内湯の他に、少し離れたところに露天風呂が別にある。

もちろん男女別ではあるんだけど、滝を眺めながらお湯に入れるし、夜はライトアップしてとても綺麗なんだそう。

温泉デートに誘う割には、それほどお湯には浸からないシマリス君が、夜のうちに二度温泉に浸かるのは珍しいんだけど、一旦外に出てから中庭を通って辿り着く露天には興味があった様子。

 

布団から出て浴衣を纏い、一緒に露天風呂に向かう。

外に出たら急に冷えてて、川のせせらぎがすぐ近くに聞こえた。

 

「星が見えたらよかったのに」

 

「せやな、曇りやで」

 

だけど夜道、二人でこうして歩いてるのは悪くない。

橋を渡って脱衣所の入り口で

 

「じゃあ、後でな」

 

「うん、私ちょっと遅いかも」

 

「ええで、ゆっくり入り」

 

と声を掛け合って分かれる。

何となく二人が一緒に過ごしてきた、この半年の時間を感じる。

出会ったばかりの頃は敬語で話しかけられてたし、シマリス君はとても私に気を遣ってたし。

私も気合いばかりが空回りしてた気がする。

初夜も温泉だったけど、貸切風呂に一緒に入るのが恥ずかしいからと、別々に入ったな(笑)同じ部屋で浴衣に着替えるのだって、恥ずかしかったもんなぁ。なんか懐かしい。

 

ゆっくりとお湯に身体を沈めて、少しだけいつもより優しいシマリス君の、心の内を考えてみる。

 

性欲が強い男性は、社会のストレスか母親との因果関係が原因と聞いたけど、彼の場合はそのどちらも持ち合わせてる気がする。

今、会社という枠を離れて少しストレスから解放されて、攻撃的なセックスから優しい抱き方に変わった。まぁでも、充分攻撃的か…途中までは私が攻めることを赦しても、結局組み伏せられるし、一般的に考えても、今日も絶倫であることに変わりはないし。

 

ただ、こうした彼の過渡期に、私が存在することは意味があると思いたい。

何度も何度も、私が会社を辞めて独立した時の事を尋ねられ、それなりに真剣に応えたつもりだし、アドバイスもしてきた。そして私は、最初に会った時から、彼が私と同じで組織に属せないタイプだと見抜いてた。だから背中を押した、思いっきり。

 

シマリス君の居場所はシマリス君が選んでいいし、作ってもいい。

辛い時は私がいるよ。大丈夫だよ、わかってる。

私はキミの味方だよ。

 

俺、ホンマは弱い子やから、たまに話聞いてもらうかもだけど。

 

うん、いつでも大丈夫。言えなくてもわかってる。

大丈夫、大丈夫。

 

私、自慢だけどアゲマンだし、多数実績あるし(笑)

ねぇ、きっと大丈夫だから、思うようにしてみたらいい。

私にはわかるよ。

 

お風呂から上がったら、シマリス君は少し仕事をしていて、サイダーを飲んでた。

私は自販機で自分の缶チューハイと、シマリス君のために同じサイダーを買ってたので、思わず笑っちゃった。

 

「どうして俺が飲むのがこれってわかったん?」

 

「どうしてかなぁ。何でも分かっちゃうのよ。以心伝心」

 

それからしばらくお喋り。こんな時間、初めてかも。

テレビも見ないし車の中じゃない。

二人きりで、ただ飲み物を飲みながら、あれこれ話す。

 

最近みたテレビ番組、美味しかった食べ物、好きな映画、それから仕事の事。

少しだけ、悔しそうに最近の仕事の事を話し始めるシマリス君。

そっか、決断するまでには色々あったんだろうね。

ただの愚痴じゃなくて、その後に自分の決意表明みたいな話になるところが、ホント生意気だけど可愛い気もする。そうゆう人だから独立するし、人に使われたくないんだよね。そこは私も同じだから、とてもよく分かる。

 

映画と原作、どっちを先に知るかで意見が分かれて、シマリス君が純粋に作品を楽しみにする人だってわかって可愛かった。

 

「俺、あの映画、すごく楽しみで映画館まで観に行ったんよ」

 

そうゆう話にいつも『誰と?』って思って、つい尋ねてしまってたけど、今はもうどうでもいいな。私と一緒に居ない時間にどんな過ごし方をしてるかより、私と一緒に居る時間が楽しい時間であってほしい。

 

私は、男という生き物は、仕事以外にやりたいことも、会いたい女も多数いると思ってて、その中でどの時間に何を充てがうかは、男の独断と偏見で決定されてると思ってる。

女は何を差し置いても恋人をファーストプライオリティにしたがるけど、男はそうじゃない。だから女は自分を優先されないと怒るけど、男には意味が分からない。

 

逆に、何を差し置いても恋人に尽くす男は、他に中身が何にも無くて全然魅力的じゃない。そのことを知ってる女は男を育てることが出来るし、男も安心して外の世界を羽ばたいて、疲れたら戻ってくる。

若い頃もそう思ったなぁ…夫に対して。

今は当時よりもっと寛大に見守れる気がするな。なんだろう年の功?

 

その後再び抱き合って、やっぱり絶倫で激しいから、私は力尽きてウトウトと眠ってしまった。

気付いたらシマリス君が、私の髪を指で梳いてて驚いた。

 

「あれ、起きたん?」

 

「うん、ちょっとウトウトしてた、もう寝る?」

 

「そやな、寝るかな」

 

「うん、おやすみ」

 

「こっち来て」

 

そう言われて抱きしめられる。

私を抱えたまま、スヤスヤと寝息を立てるシマリス君。

く、苦しい・・・(苦笑)

正直言うと、私は男の肩に頭を乗せて眠れない。高すぎるのだ。

そっと腕から逃れようとすると、また抱き寄せられる。

 

苦しいけど可愛い。そして幸せだなと感じる。

少しずつ体制を変えてるうちに、いつの間にか私も眠ってしまった。

・・・

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