彼氏とまたデート。
だいたい3~4週に一度の割合でデートしてるから、今回はかなり早いサイクル。
今月は私の誕生日があるから、先月末のデートの時に、おねだりしていたプレゼントを貰えると思ってたら無くて、でもプレゼントの事は話題になって、忘れられてたわけではないみたいだから、そのために今月は早めのデートなのかなって思ったりして。
「ほんとにそれでいいの?プレゼント」
「うん、何かあなたが持ってる古いものをひとつ欲しいから、それがいい」
「でも全然価値がないものだけど…じゅりん使わないし」
「一番古そうだしそれがいい、お願い」
私は誕生日のプレゼントに『なにかずっと持ってる、古いものをひとつちょうだい』と頼んだ。
本とかCDとかボールペンとか、お洋服とか使い古したカバンとか、なんでも良かったんだけど、何か彼と一緒に時を刻んだものが欲しかった。
欲しいものは自分で買える。だからSomthing oldがいい。
彼氏はミニマミストで、何度かの引っ越しの度にモノを捨ててシンプルに暮らしているのを知っていたので、余計に彼が捨てきれなかったものは価値がある。
結局、とあるものしかないと言う彼に、それがいいとおねだりした。
そのものは、彼的にはゴミみたいなもので恥ずかしいから誰にも言わないでって言われたので内緒。でも私にとってはお宝!だって20年以上前に彼が使ってたもので、今も手元にあるって奇跡的。本もCDも全部処分してしまったという彼が、唯一捨てずに持っていたものなんて、かなりレア商品だし。
「プレゼントはそれほしい、後はいつも通りにデートにして。私はデートが毎回サプライズみたいなものだから、特別な事はしなくていいの。それにね、ケーキやシャンパンタワーは、友達が何度も企画してくれるの」
「わかったよ。じゅりんは友達多いからね」
「あ、じゃあ誕生日にもうひとつおねだり!いつもより大事に抱いて、いつもの倍キスして♡」
もう十分幸せだから。
彼氏の誕生日は私がサプライズをしたので、それが彼氏に負担にならないように予め伝えておいた。私が言うことに裏は無い事を良く知ってる彼は、私が謙遜とか察してとかじゃなく、本気で言ってるってことはわかってもらえたと思う。
彼も深読みするタイプではないし。だから油断していた。
今回は初めての待ち合わせ場所。
彼が予約してくれてたお店でランチ。いつも通りなデート。
「お誕生月だからコースにしようかと思ったけど、じゅりんあんまり食べないからね。ちょっと飲む?」
私は決して食が細いわけじゃない。彼氏と一緒だと嬉しくて胸がいっぱいになって、いつもたくさん食べれられない。他の男には起きない現象が起きてしまう。
ということは、頻繁に彼氏と会ってたら痩せるのかな?(笑)
パスタランチにして、お互い別のパスタをオーダーして、味見し合いながら食べたりして、いつも通りに楽しい。何を話してる訳じゃないけど、彼との会話はホントにホンワカ温かい気持ちになる。
やや聞き役の彼が一生懸命私に説明しようと、言葉を紡いで頑張ってる姿も見ていて可愛い。時々私が『それって~な感じ?』と要約してあげると、ものすごく嬉しそうに頷いて笑う。ほんと見ていて飽きない、可愛いな。
ランチ食べ終わって、食器を下げてもらって。
「デザートお願いします」
って彼が言うから、ランチセットにデザートがついてると思って待ってた。
私が気付かないうちに、背後にお店のスタッフさん3名が並んでて
突然後ろから、声を合わせて
「おめでとうございます!」
ぱちぱち拍手~
って大きなデザートプレートを差し出された。
ケーキの上に花火がついてて、プレートには『HAPPY BIRTHDAY! JURIN♡』と書かれてる。
「ビックリした!」
私の第一声(笑)ほんとにほんとに驚いた。
プレート越しに、彼氏がニコニコ笑ってる。
「おめでとう。これやりたかっただけだから、無理に食べなくていいからね」
と言って、指しているのは『HAPPY BIRTHDAY! JURIN♡』の文字。
これやりたかった…って、これをサプライズと呼ぶんだよ。もーほんと可愛い。
私が食事に気を遣って糖質を控えてるの、気にしてくれてるのも嬉しい。
一応、ケーキ少なめ、フルーツ多めでオーダーしてくれたって。嬉しすぎる。
「ねぇ、この最後のハートも、アナタがオーダーしたの?」
「そうだよ」
「なんかめっちゃ嬉しいな」
「うん、僕も嬉しい」
そう言ってニコニコしてる。
甘い物が好きな彼と、ひとつのプレートを分け合っこしながら食べて、この瞬間死んでもいいと思ってしまう。まぁ実際死ぬようなことが起きたら、それはそれで困る訳だけど。
「何気に今月で、出会って一年だね」
「平和に一年過ぎたね」
「会うたび好きが増すけど、今日でMax到達って感じ♡」
「え、じゃあ次から目減りする?それ嫌だな💦💦」
「Max更新していくと思うよ、多分ね」
その後は、近くのホテルのデイユースを予約してくれてたので、ホテルで抱き合う。
ちょっと生理になりそうだったけど、技を使って出血しないで済んだ。
一年慣れ親しんだ肌。抱き合う手順もほぼ決まってる。
新しい男もそれなりに良いけど、この馴染んだ手順の男もとてもいい。
何より彼氏は私にとって、癒しで安らぎで、心の洗浄剤だ。
これって何だろうね、やっぱり相性なのかな。
他の男には感じない、麗しい感覚。自分が浄化されたような。
抱き合った後、キンキンに冷房で冷えた部屋で、ピッタリとくっついて微睡む。
「部屋は寒い位に冷えてるのに、じゅりんがあったかくて気持ちいいよ」
「あなたこそとっても温かいから、気持ちいいよ」
彼の匂いと寝息。
思うのは『今、幸せ』って気持ち。
後から思う『幸せ』じゃなくて『今この瞬間、幸せ!』って思えることは、本当に大事な事だと思う。これが恋愛の醍醐味。
あとどれくらい、何年くらい、こうして一緒にいられるのかなぁ。
刹那に生きてる私でも、この瞬間願ってしまう未来。
来年も、再来年も、ずっとずっと一緒にいられるかな。
未来永劫なんか無いから、いっそこのまま時が止まればいい。
どの男とも一年一緒にいれば、小さな不満は多々ある。
溜めないように話し合って、どうにもならないことは諦めて、それなりに自分の中では調整しながら続けてきた。
特に彼氏は、言葉の裏を読める人ではないので、察することも謙遜もわからない。良くも悪くも、言葉通りにまっすぐに受け止める人。
彼に変わってほしいと思っても多分無理だから、私が諦めたり手放したり、自分なりに受け止め方を変えてみたりすることが多かった。
恐らくそれはお互い様だけど、割合としては私の方が少し多いとも思う。
私は私で、きっと気付かないうちに彼の地雷を何度も踏んでいるのだろうし。
だけど、こうして私を想ってくれてることを態度で示してくれて、彼なりに無理してくれて、なんかそれで今までの小さな不満全部、チャラになっちゃった。
彼が時々、デートの終わりに『満たされた』ということがある。
私もこの日、満たされたってすごく感じた。
与えることは好きでしてるけど、こうしてたまーに倍返しされた気分になると、また与えたくなる。彼の気持ちを満たしたくなる。
だから恋って不思議だね。優しい気持ちが循環してる。
愛してやまない私の彼氏。
だけど彼に『愛してる』は言わない。
ホントの気持ちこそ、言葉にしたら嘘になって崩れてしまいそう。
ウソならいくらでも口からついて出るのに。不思議。
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