今時の子育てとはまるで真逆。私より12歳も年下なのに、昭和感バリバリのスパルタ。学校の先生もかなり厳しかったみたい。
子供のころから身体が大きくて自我が強いシマリス君は、学校で虐められる事も無いけどすごく親しい友達もいなかったみたい。
「正直、いじめられとるやつが羨ましかったんよ。構ってもらえてるやろ?」
淋しそうにそう言ってたのが印象深かった。
話を聞く限り、まるで甘えるところがない日常。男らしさを強要され続けてた。
一人っ子だし、それが当たり前と思って成長したんだろう。
ところでシマリス君夫婦には、我が家と同じく子供がいない。
それは私と同じく『好んでDINKs』というわけじゃなくて、シマリス君の不妊が原因らしい。
どのレベルかはわからないが、造精機能障害ということだろう。完全に諦めたということは、無精子症かもしれない。
何度も何度も検査をしたらしいから、それは『男らしさ』に重きを置いているアイディンティティの彼にとって相当に辛い事だし、男として『女を孕ませられない』という事実は、受け入れがたいショックだったと想像してる。
普段は生意気ばかり言ってるけど、案外に臆病で良識人であることは、その行動で分かってる。
家庭を持って、血を分けた自分の子を妻に産んでもらい、子育てをすることを`当たり前‘に思っていたはずの彼が、それが`男の役割‘と信じて疑わなかった人が、自分のせいで夫婦の間に子供に恵まれないと分かった時は、どれだけ辛かっただろうか。
今も週末に、殆どボランティアで子供たちに武道を教えるほど、子供が好きな人。
どんな気持ちで、今は子供たちに接してるんだろうか。
不妊が原因なのか因果関係がよく分からないけど、シマリス君は自分の母親を『大嫌い』と罵る。小さいころから嫌いな訳じゃなく、大人になってから何かがあって、嫌いになったみたい。
父親のことはとても尊敬していていつも褒め称えるのに、母親の話は『大嫌い』で終わるから想像しかできないけど、きっとずっと母親の愛情に飢えてきたのだろう。小さい頃は母の愛を獲得しようと相当に努力したはずだ。
共働きで、小学生のころから簡単な調理をシマリス君に教えてたって言うから、しっかりしたお母さんのイメージだけど、小さい頃は厳しい母親だったことと、今は大嫌いってことしかわからない。
彼の妻に関しては、私は殆ど知らない。
知ってるのは交際5年で結婚したということと、妻が高級住宅街に住みたがったので一軒家を買ったことくらい。あとは『家があるから離婚はしないのだろう』と呟いていたこと。
お財布はそれぞれ別で、お互いに干渉し合わないらしい。私があまり関心を持たないせいか、たまに話題に出てもすぐに終わる。基本的に、私はどの男の配偶者にも興味がないのだ。
夫婦関係が上手く行ってるかどうかもよく知らないけど、私は勝手にそれぞれ独立した夫婦で、楽しくやってると思ってた。
私は目の前の男を知るための情報として、生い立ちや環境や、過去の恋愛を知りたがる。
シマリス君の場合、異常に『男らしさ』に拘ることは、ちょっと過剰と言うか過激?に思えたから、それがどこから来るのかずっと気になっていた。
彼の男らしさとは、非効率で遠いのに私を迎えに来てくれたり、絶対に私にお金を払わせなかったりする女性へのエスコートに好転することもあれば、男性の同性愛者に強烈に批判的だったり、最近の草食系男子をすごい勢いで罵倒したりと、モラハラっぽくなることもある。また日本の子供の未来を異常に心配して嘆くという、壮大な父性を見せることもある。他にも色々ある。
きっと甘えて来なかった幼少期の傷は、とても大きな代償。
『男らしさ』という刀を振りかざして頑張ってきた過去。そして成人男性としての、一部の機能と役割の損失。
雄々しい振る舞いと、子供のように甘えたになるギャップ。
ギャップはどの男も多少はあるだろうけど、これほどまで大きな人はあまり見たことがない。
あ、いや一人いた。私の父に似てる。
…と気付いて、また父と夫とシマリス君、この繋がりに自分でも嫌気が差す。父と夫が似ていることは嫌というほど味わってきたけど、他の男がこの二人に似てることは今までなかったから。
私の父は、家では威厳ある立派な父なのだが、愛人の前では子供に返る。私は小さい頃に愛人の家に連れていかれて、何度もそれを見てきた。
父が愛人の前で子供のように甘える姿。今考えると反吐が出るほどキモチワルイ光景なんだけど、今は、その気持ちは理解できるようになった。キモチワルイのは変わらないけど。
父にとっての愛人も、シマリス君にとっての私も、子供に戻ることを自分に赦せる相手なのかもしれない。
シマリス君は自分が子供みたいになる瞬間と、私を猛烈に子供に扱う瞬間が交差するから、時々どうしたら良いかわからないこともあるんだけど。
さて、この続き↓
ホテルにて、シャワーを済ませてベッドに入って来たシマリス君が、突然
「なぁ、俺が離婚したら、俺と結婚する?」
と言い出した。
「どうしたの?シマリス君みたいなハイスぺ男子が独身になったら、モテちゃうから嫌だなぁ」
冗談か、私の気を引きたいだけだと思ってた。
どうせ今までのオンナにも同じこと言ってきたんだろう。
彼は過去付き合ってた女性に『奥さんと別れて』と迫られて困った話をしていたことがあるし、女性はすぐに、不倫が本気になるのが怖いし困るとも言っていた。
だからこれは罠?軽い前戯?
女を本気にさせるゲームの始まりなの?
「だから俺の嫁になればええやん、そしたら心配ないやろ?」
「そうだねぇ」
「俺の嫁になる?じゅりんは俺と結婚する?」
「んーもしもそうなったら、その時考える」
「なぁ、俺離婚したら結婚して。一緒に暮らしたら楽しそうやん?」
「そうだね」
「なぁ、俺と結婚する?」
「そうだね」
「俺、じゅりんが60になっても、大事に大事に抱くよ」
「うん、嬉しい」
「じゃあ、俺と結婚するよね?」
「んー」
「俺と結婚しよ、俺の嫁になって」
「うん、嬉し」
「愛してるよ…」
お互い裸でベッドの上にいるのに、この押し問答的な拉致が明かない会話で、正直早く切り上げたくなった。
やっとキス。もーじれったい。
どうせ今だけの戯言だと思って、私は「うん」と言った。もちろん本心ではない。
以前私は、女の不倫は本気になるって話に
私は、私だけは大丈夫。だって絶対に離婚しないもん。
だって私は夫の遺産狙いだから
と答えて、シマリス君をビビらせたことがあるんだけど。
私に夫が居ることをシマリス君は忘れてるの?
いや、これはただの言葉の遊び、こうして女を翻弄するのが好きなだけ。
シマリス君が仕掛けてるゲーム。
だけど、私は過去に同じようなゲームに「うん」と言ったことがある気がする。
いつだっけ…そう思いながらも、キスをして愛撫されて、始まってしまったら、思考は停止して快楽に溺れた。
思い出したのは、家に帰ってからだった。
何度か書いてるけど私は略奪婚、正確には夫が勝手に転がり込んできたんだけど。
夫が、まだ別の家庭を持っていた頃
もしも俺が独り身だったら、じゅりんは俺を選ぶ?
と、何度も尋ねられてた。
当時の夫は全く離婚するような素振りはなかったけど、もしも独り身だったらって話は、事あるごとに言われてた。出会った時期が悪かったとか、ポケットに入れて持って帰りたいとか。
とにかく気障な人だから、歯の浮くような非現実的な事はしょっちゅう言ってた。
私は確かにその時も『うん』と言った。
全然夫を信用してなくて、ただの前戯だと思ってた。
だけどある日突然、夫は当時の家族と住んでいた家を出て、鞄一つで私の部屋に転がり込んだ。
あの約束は遊びか冗談、タラレバはお伽話だから。そうじゃなければセックスの前戯。現実逃避したい男の逃げ場。だから私も信じちゃダメ。
遊びの質問だから、遊びで答える。
何度も軽く返事をした。
だけど密かに、甘やかな淡い期待もしていた。
私だけの人になって、私を選んで
当時は私も独身で、浅はかに私の元に来た夫を受け入れた。
そこから、夫の元の家族との離婚騒動に巻き込まれ、散々な目に遭うのだけど…
略奪婚って、たくさんの人を傷つけて自分も傷ついて、それでも勝ち取る人生ゲーム。
実はすっごく面倒で辛くて悲しくて、勝った後も一生、罪の十字架を背負うゲーム。
その頃の私は何にも知らなくて、ただ夫が私を選んでくれたことだけが嬉しくて、初めて自分に、愛される資格を与えられたように思えて浮かれてた。
何の相談も無しに突然家庭を捨てて、私の元に来た男、それだけで十分に大事な存在。あの頃は若くて何も知らなくて。
だけど私は、そんな夫を生涯大事にしようと今も思ってる。
アバズレビッチでも、そこは揺るがないプライオリティ。何かが矛盾してるけど、私の中では筋が通った話、そこに嘘偽りはないんだけど。
何故だろう、私は肌を重ねてる時だけ、ほんの少し本音が漏れる。
その本音を隠し切れないから、それが男の本音の呼び水になってしまう。
誰も傷つけたくない、一番じゃなくていい、この瞬間だけ愛されたい
だけど本当は
誰を傷つけても私を選び取って、もっとずっと愛していて
どっちも私の本当の気持ち、嘘じゃない。
だけど私よ、自惚れるなよ。
私なんか、きっと今までもたくさんいた、不倫相手の一人なんだから。
あの時と同じことを、自分に言ってる。
♡♡♡ ♡♡♡ ♡♡♡ ♡♡♡
これ買ってみた!重さ別に3個あるのと、形状が今までのモノより使いやすいかなと思って。さっそく一番重い105㌘のを使ってみたよ。カタチが挿入しやすいから落ちやすいかと思ってたけど、そうでもないなw
ビギナーには使いやすいかも!
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