人妻の気紛れで自堕落な生活

人妻の夜遊びとか不倫とか時々仕事とか

不倫遺伝子

浮気性というのは遺伝するんだそうだ。

ホントかどうかわからないけど、友達が力説していた(実際に研究結果が出てるとか)

その遺伝子を『不倫遺伝子』と呼ぶそう。

個人的には『浮気遺伝子』のほうがネーミングとして可愛い感じがするけど。

だったら私も遺伝なのかしら。

 

私の父は、私が物心ついたころから家庭の外で女遊びを繰り返していた。

時々妹と私は愛人の家に連れられて、リビングで遊んでいるように言われたりもした。

 

「絶対にあの部屋には入ってこないでね。後で美味しいケーキをあげるからね」

 

愛人は笑顔で私達にそう告げて、父と『あの部屋』に入っていった。

『あの部屋』で何が繰り広げられているかは何となく想像できる。妹には絶対に見せちゃいけないと思ってたので、必死で遊んであげた。

 

真夜中、家に別の愛人が電話をかけてきたことも度々ある。

 

「人の家庭に土足で入るようなことをして、あなた礼儀を知らないの?」

 

母がよく電話口で怒鳴ってた。電話がある夜、父はいなかった。更に別の愛人の元に行っていた。

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Photo by Thought Catalog on Unsplash

 

その後も落ち着かない父のオンナ癖は、会社の社員に手を出したり、スナックのママの家に入り浸ったりと散々だった。ちなみに父の父、私の祖父もオンナ癖が悪くて、三度結婚しているが、三度とも妻が病死している。結局、祖父を看取ったのは私の母だった。ある意味不運な男。

 

そんな両親の元で育った私は「男とは浮気をするもの、妻とはそれを赦すもの」というかなり歪んだ観念を持っていた。だから妻になったら夫の浮気を赦し、家庭を守る。

だけどそれまでは奔放に生きようと心に決めていた。どこかで男を恨んでいたのかもしれない。常に複数の男を手玉に取ってた。

行きつけの居酒屋で、大将に

 

「じゅりんちゃん、そのままの生き方やったら、ほんま刺されるで」

 

と言われたことを今でもよく覚えてる。

それほど卑劣で歪んだ愛情を、男達に施していたのは事実だから。

狂った男達にずいぶん貢いでもらった。

 

私の夫は父によく似て、出会った当時は家庭持ちの妻帯者。

 

「俺は結婚して以来、彼女がいなかったことがない」

 

と豪語していた。私もそんな夫の『不倫彼女』になった訳だけど、まさかその夫と結婚するとは思わなかった。

しかし結婚してからの私は貞淑な妻になったので、自分の不倫遺伝子の事もすっかり忘れていたと。

 

でもやっぱり遺伝子だとしたら、すごい怖いなぁって思う。

どんなに自分を律して世間に当てはめようとして生きても、遺伝子が騒ぎ出したら止まらないもの。

再度目覚めた不倫遺伝子は、もうどうにもならない。

何故男を何人も持ちたいのか、自分でもわからない。

 

複数彼氏がいる女性は淋しがり屋だと何かで読んだことがあるけど、私は淋しくはない。一人も嫌いじゃない。夫に蔑ろにされてるわけでもない。

好きな仕事と好きな趣味、人生は充実していると思う。

それと同じくらいに、男ももっと充実したらいいなと思ってしまう。

 

コレクションしていたいわけじゃない、愛する男が増えていく。

そうしてたまには去る男もいて、また新しい男と出会う。

わざわざ新しい男を探しに行かなくてもいいのに、とは思うのにやめられない。

 

これが不倫遺伝子?

だとしたら仕方ないよね。

・・・

 

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