偶然焼き鳥屋で出会った男達と、再び飲み会をすることになった
そこにいたキャップ君と親しくなったけど、恋愛感情は無し。飲み会では内縁の妻も同席してたし、ちょっと二人で飲むのは無理なんだけど・・
で、内縁の妻とキャップ君と3人で飲むという提案。
でもよくよく考えたら、そんな飲み会絶対行きたくないと気付く。キャップ君と二人よりは良いけど、だからって行きたいレベルにはならないハズ。
そんなこと考えてたら、キャップ君が
「じゅりんさんは、リーマン風の男のこと、かなり気になってるでしょ」
と言い出した。
そう来るか?
まぁ、キミよりはよほど興味はあるわ。どっちも好みじゃないけど。
で、その後本当にしつこくしつこく、リーマン風の男のどこがいいのかとか、いつ会う予定なんだとか、色々聞かれる。ちなみにどこも良くないし、会う予定もない。
おまけに内縁の妻は、わたしとキャップ君がうまく行くように応援してると何度も言う。そんなわけないだろ?どこの女が亭主の浮気を応援するんだよ。かなりイラっとする。
もう全部こいつの妄想としか思えない。
ちょっと反論すると
「じゅりんさんは優しいね、妻の気持ちまで鑑みてくれて」と、急に褒めモードに入ったと思ったら、今度は「本当はもっと素直になって僕と話したいんじゃない?」と、やたら上から目線。
呆れてスルーしていると、泣きながら電話がかかってくる。
何この感情の起伏、もう絶対怖い。
挙句の果てに、何故かリーマン風の男に話をつけてくるとか、男の家族にじゅりんさんのことをばらすぞと言われる。ばらされても別に、そいつと無関係だけど…一度一緒に同じ方向の電車に乗っただけなんだけど。
「じゃあ、私もあなたの内縁の妻に、あなたがこう言ってるってことを全部話すよ。LINEもスクショしてあるし、通話は録音してあるけどいい?」
本当は何にもしてないけど、そっちが騒ぎ立てるなら、こっちも嘘ハッタリで勝負。
「彼女はじゅりんさんと僕とのことを本当に応援してくれてるんだよ…なんでわかってっくれないの。なんでリーマン風の男のほうがいいの…あいつのどこがいいんだよ」
LINEの途中で突然通話してきて、泣き崩れてる。
狂ってる。
妄想癖?キャップ君の中でのストーリーに酔いしれてる。そのストーリーの中では、私はキャップ君に惚れてた設定で、そしてリーマンに取られたって筋書き?
きっと内縁の妻は何も知らない。
リーマン風の男も、最初に会ったっきりで、連絡も取りあっていないんだから無関係。
私は過去に、男が勝手に私に入れ込んでしつこくされて、怖いからブロックしたらストーカーされたことがあるので、ブロックするのも怖い。これって病気のやつだよね。
仕方ないので、次に電話がかかってきたときに、夫に電話口に出てもらった。
夫には、前から飲み会で知り合った男にしつこくされていると説明しておいた。
何故か楽しそうな夫に、キャップ君と通話している途中で代わってもらう。
「あ、もしもし、じゅりんの夫です。いつも妻がお世話になって…
ええ、いつもありがとうございます。
なにか妻が我儘な事を言っているようで大丈夫ですか?
ええ、いえいえこちらこそ。
…ええ、あはは、では機会があれば…
ぜひご一緒に一杯やりましょう。奥様によろしくお伝えください。
それでは」
夫は終始笑顔で喋ってた。
この意味もない笑顔の会話が不気味だなぁと思うけど、効果抜群。
夫は自分の妻が外でモテるのが嬉しいと言い張る変態。
不倫を公認してくれる以前は、プラトニックのボーイフレンドとご飯デートによく行ってたけど、帰ってきたらその時の写真を見たがったり、話を聞きたがったりしてた。
何人かのボーイフレンドは夫に頼まれて会わせこともある。
これくらいの電話は、夫にとってちょろいものなんだろう。ってか嬉しそう。
さすがラスボス、貫禄が違うな。
私は結局、夫の掌の中で弄ばれてるだけなのかも。
結局この日を境に、キャップ君からの連絡は途絶えた。
だいぶ日が過ぎてから、一応キャップ君をブロック。
だけど飲み会で作られたグループラインは時々起動している。もちろん既読スルーだけど。昨日はクリスマスパーティーするから来てくれとか書いてあった。
あのグループライン、退室したいんだけどな。もう退室してもいいかしら。
・・・
クリスマスパーティー、もし行くならケーキの差し入れがいいなとか思っちゃった。
別に楽しくもないメンバーだったけど、もう会わないと思うとちょっと寂しい。クリパいいなぁ~プチケーキ持ってどこかのクリパに出かけたい。